昨日、民間のNab（National Australia　Bank）グループが発表した３月のビジネス　コンディションは、若干改善したものの、鉱山部門の失速を背景に限定的なものとなりました。　寧ろ、サーベイの結果は、今後、失業率が上昇する可能性を示唆しており、これを受けてNabは、今年の豪の経済成長率をそれまでの３．２５％から３％に下方修正しました。　また、中期的な失業率の見通しも、それまでの５．２％から５．５％に引き上げています。

Nabのチーフ　エコノミストAlan Oster氏は「豪経済は、中国の景気失速と天候不順による鉱山部門の低迷の影響を受けている」と指摘し、「今後は、雇用を中心に更に景気が失速する可能性がある」とコメントしています。

また、同日、民間のANZグループが、３月の新聞及びインターネットによる求人広告件数を発表し、前月対比インターネット、新聞ともに１％の増加となり、ここにきて求人広告件数は落ち着きを見せ始めています。

ANZのチーフ　エコノミストWarren Hogan氏は、「今週の木曜日に発表される豪の失業率は先月の５．２％から５．３％に上昇し、雇用者数は、前月比＋５，０００人に留まるであろう」とコメントしています。

更にこの日、発表されたオーストラリア建設インデックス（Australian Performance of Construction Index）は、前月比０．６%上昇して３６．２でしたが、建築の好況、不況の判断の分かれ目である５０を引き続き大きく下回ったままです（建築はこの２年来、低迷をしたまま）。

市場の関心は、何といっても今週木曜日に発表される雇用統計に注目が集まっています（市場の予想の中心は、失業率５．３％で雇用者数は＋５.０００人）。