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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2010/12/02 05:44  | 昨日の出来事から |  コメント(0)

豪、第3四半期のGDPはプラス0.2%にとどまる


おはようございます。

昨日、オーストラリア統計局(ABS)が発表した第3四半期のGDPは、前期比プラス0.2%にとどまりました。 ちなみに第2四半期のGDPの伸び率はプラス1.1%であり、事前のエコノミストの予想は0.5%でしたので、大きく失速しています。 また、この数字は、2008年の金融危機以降で最も緩やかな伸び率であり、過去10年間で5番目に低い数字です。 ABSは、更に第2四半期のGDPを1.2%から1.1%に下方修正しています。

連邦政府財務省官の Wayne Swan氏(副首相兼任)は、「今回のGDPの数字は、世界経済の不透明さ、豪ドルの高騰、そして今年の初めに終わった政府の景気刺激策が終了した事を勘案すれば、驚きに値しない」と述べると同時に、「景気指標は、上がったり下がったりするが(bumpy)、オーストラリアのファンダメンタルズは引き続きしっかりとしている」とコメントしています。

また、今日の数字を受けてエコノミストの多くは、「RBAは2011年にかけて現在の政策金利(4.75%)を当面据え置くであろう」との見方で一致しています。CommSec equitiesのエコノミストSavanth Sebastian氏は
(1) 今日の数字は、豪の景気を見る上で、鉱業部門の好調さだけでなく、残り90%の部門の数字も注視しなければいけないことへの警鐘である。
(2) 今日の数字は、我々が11月に「RBAは政策金利を据え置くであろう」との見方が正しかった事を示しているが、一方、今後の見通しとしとしては、我々が予想した以上にRBAが政策金利を据え置く可能性が出てきている。

この数字を受けて、為替市場では、豪ドルが米ドルに対して0.9610ドルから0.95ドル台半ばまで急落しましたが、その後は買い戻されています。

クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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