2010/06/03 05:30 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、第1四半期のGDPはプラス0.5%
昨日、オーストラリア統計局が発表した2010年第1四半期のGDPは、前期比プラス0.5%と発表しました。また、2009年の第4四半期のGDPをプラス0.9%から1.1%の上方修正しています(市場関係者の事前の予想はプラス0.4%でしたので、予想したほど豪の経済は失速していないとの見方が大勢を占めました)。 また、2009年は世界経済が低迷する中、豪経済が驚くほど高い成長をしたのは、アジアとりわけ中国の経済成長に密接にかかわっていると、市場関係者は見ています。
第1四半期のGDPがAUD1.2tln と緩やかな成長に留まった背景には、2009年に現政権が景気刺激策として新規住宅購入に対して補助金を支給した政策を2009年末で打ち切った事やRBAの政策金利引き上げによって住宅部門が失速した影響が大きい一方で、引き続き消費者が景気を下支えしており、また、石炭や鉄価格の高騰のおかげで鉱業部門の回復の兆しを見せており、今後の景気は次第に回復するとの見方が大勢を占めています。
また、RBAは、2010年の豪の貿易は20%増加し、2010年の経済成長は目標とする3%を上回ると予想しています。
AMPのチーフ エコノミストShane Oliver氏は、
(1)確かに第4四半期対比、景気は失速したが心配したほどではなかった。そして年率ベースでは引き続き好調である。
(2)第2四半期には個人消費も回復し、住宅部門や資本投資も上昇に転じそうで、今後のGDPは、0.8−0.9%の伸びになりであろう。
また、Commonwelth Bank のシニアエコノミストJohn Peters氏は「今日の数字をみると、今後、景気は回復し、来年半ばには4%近い経済成長をするであろう(RBAの目標とする中期的な経済成長率3%を越えてくる)。従って、RBAは今年の8月頃には、政策金利の引き上げをするであろう。」とコメントしています。
確かに、一昨日のRBAの定例理事会で、「現在の政策金利の据え置きは、“一時的である”とコメントしています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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