2011/06/02 05:35 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、2011年第1四半期GDPは、マイナス1.2%
昨日、ABS(オーストラリア統計局)が、発表した2011年第1四半期のオーストラリアのGDPは2010年第4四半期のプラス0.8%からマイナス1.2%に大幅に低下しました(事前の市場の予想はマイナス1.4%でしたので、予想ほど悪くなかった数字となりました)。 また、このマイナス1.2%は1991年第1四半期のマイナス1.3%以来の低い数字となっています。
要因としては、クイーンズランドの大洪水の影響で数字を1%押し下げています。ABSはコメントを出し、「2010年の12月頃から大雨の影響が出始め、1月の大洪水、2月のハリケーン ヤシの影響を大きく受けた」とする一方で、「GDPの数字は大きく低下したものの、鉱山資源価格が5.8%上昇したことによって、実質的な国民所得は0.3%増加した」としています。
政府筋のコメントとしては、スワン財務長官が「今回の数字は、あくまでも災害による一時的なものであって、6月期(2011年第2四半期のGDP)は、復興需要で大きくリバウンドするであろう」とコメントしています。
一方で、市場筋ではWestpac のチーフ エコノミストBill Evans氏は「RBAはこれまで、市場に対してタカ派的な警告(政策金利の引き上げの可能性)をしてきたが、来週に開かれるRBA理事会では、これまでの数字を受けてより活発な議論となるであろう。 尚、我々としては、7月に政策金利を引き上げるシナリオを引き続き支持している」とコメントしています。
昨日の数字は、その前の日に発表された輸出関連の大幅な低下を受けて、今回のGDPの数字が悪いことがある程度予想されていましたので、市場では比較的冷静に受け止められました。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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