2010/05/28 05:26 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、第一四半期の資本投資が失速
昨日、オーストラリアの統計局は、2010年の第一四半期の新規の資本投資は前期比0.2%低下して27.70bnであったと発表しました。 事前のエコノミストの予想では2.5%の上昇を見込んでいましたので、市場では、今後、景気の失速感が鮮明に出てくるとの見方が増え始めています。
また、2009年7月から2010年6月までのオーストラリアの会計年度を通じては、2008年から2009年の同じ会計年度に比べて2.5%(金額にして108.7bn)に留まる見込みです。 一方で、2010年7月から2011年の資本投資計画は、今年度に比べて16.9%増える見通しとなっています(強気)。
ノムラのチーフ エコノミストのStephen Roberts,氏は、
「今日の数字は、将来の景気がこれまでほど強くないかもしれない事を示唆している。 また、今、議論されている、鉱業部門への増税問題が新規投資を目先的に鈍らせている。」とコメントしています。
また、JPモルガンのStephen Walters氏も
「政府が提出した鉱業部門への大幅増税案が暗雲を投げかけている。」とし、「新規投資が、増税の議論の段階で既に消極的になってしまっている。」と指摘しています。
ちなみに、豪の鉱業部門の増税案問題とは、これまで他の産業対比優遇されてきた鉱業部門の税率を、商品価格の高騰を背景に業績が好調なことから、他の産業並みの税率負担にそろえる為に5月11日に政府が議会に提出した増税法案の事です。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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