昨日、ＲＢＡの副総裁Ric Battellino氏がパースで講演し、最近の政治家によるＲＢＡ批判に対して、見解を示しました。　主な内容は今の通りです。

（１）今、商品（鉱山関連）価格の高騰で、マネーがあちこちで噴出している（バブル状態になりつつある）。こうしたことを背景にＲＢＡは１１月２日に政策金利を引き上げた。
（２）今後、数年間は、オーストラリアの鉱業（特に石炭と鉄鉱石）は、アジアへの輸出（特に中国向け）が非常に拡大するであろう。
（３）今回の政策金利の引き上げへ、２０１１−２０１２年を見越して、インフレが悲惨な状態にならないようにするための事前対策である。
（４）こうした政策運営（豪の金融政策）は、過去２０年間に亘って将来と現状とのバランスを見ながら行ってきた。そのおかげでこれまで大きな景気の混乱もなく運営する事が出来たが、ここに来て一部のキャパシティ（設備稼働率、労働力、等）に限界が生じ始めている。
（５）政治家たちは、こうしたキャパシティがタイトになってきている事に対する理解がなく、今回のＲＢＡの金利の引き上げを非難している。

とコメントし、今回の政策金利の引き上げを正当化し、（現在の鉱業部門の好調な状況が続けば）２０１１年にかけて再び政策金利が引き上げられる可能性を示唆しました。