2011/11/17 05:38 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、第3四半期の賃金上昇率は鈍化
昨日、ABS(オーストラリア統計局)が発表した第3四半期の豪の労働賃金は、季節調整後で(ボーナスを除いて)0.7%上昇し、前年同期比で3.6%の上昇でした。事前の市場の予想は前期比対比で0.9%の上昇を予想していましたので、予想以上に労働賃金の上げ幅が緩やかになってきている事をしましています。
内訳としては、公的部門の賃金が、0.5%上昇し、民間部門が0.9%の賃金上昇となっています。特に、最近の世界景気の失速感や豪ドル高を背景に小売り部門やツーリスト関連の賃金上昇が緩やかになっています。
昨日の数字の発表を受けて、UBSのチーフエコノミストのScott Haslem氏は「今日の数字は、間違いなく労働賃金上昇傾向が緩やかになってきている事を示している」とし、「今後、数か月以内にRBAが政策金利を更に引き下げる可能性が大きくなった」とコメントしています。
また、この日、第3四半期のNational Australia Bank’s Manufacturing Activity Index(オーストラリアの製造業の景況感を表すインデックス)は、第2四半期のプラス0.2%からマイナス0.9%に低下し、製造業部門の失速感が鮮明になってきています。
更に、9月のWestpac-Melbourne Institute leading index(豪の先行景気指数)が発表され、8月の年率換算プラス4.5%から、3.3%に伸び率は大きく失速しています。
Westpac のチーフエコノミストBill Evans氏は「7月と8月に見られた先行指数の上昇は、今回の数字で全て帳消しになってしまった」とコメントし、先行き景気の更なる鈍化を予想しています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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