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2009/10/29 06:59  | 昨日の出来事から |  コメント(0)

豪、第3四半期の消費者物価指数は1%上昇


おはようございます。

オーストラリア統計局は、昨日第3四半期の消費者物価指数は1%上昇したと発表しました(エコノミストたちの予想は0.9%で予想よりも若干高い数字となりました)。 主な上昇要因は、電気や水道、下水道などの公共料金の値上げ、住宅価格の上昇、原油価格の上昇が大きく影響し、一方で、食糧生鮮品(特に果物や野菜)価格の低下、外国から輸入している電気製品や薬等の価格は下落したとコメントしました(豪ドル高の恩恵)。

第2四半期の消費者物価指数は0.5%の上昇でしたので引き続き高い水準にあります。 しかし、1年前の第3四半期の消費者物価指数比較では、この10年間で最も低い1.3%の上昇に留まっています(ちなみに、1年前の第2四半期との比較ベースでは1.5%の上昇でした)。

今回の数字は、RBA(オーストラリア中銀)が目標としているインフィレの上限3.5%を若干超える水準で合ったことから、11月3日の政策金利決定会合では、一部の市場関係者が予想していた0.5%の公定歩合の引き上げから0.25%の引き上げに留まるとの見方が大半を占めてきました。

マコーリーグループのシニアエコノミストであるBrian Redican氏も「RBAが0.5%の公定歩合の引き上げを辛うじてしなくて済む水準に収まっている(従って、0.25%の公定歩合を引き上げるであろう)」とコメントしています。

また、RBAが採用している2つのコア インフレの平均値は、第3四半期は0.8%で、年率換算では、第2四半期の3.9%から3.5%に低下してきていますが、まだRBAの目標とする水準(3%)を上回っており、RBAは引き締め気味な政策運営を迫られています。 

為替市場では、これまで0,5%の公定歩合の上げを織り込む形で上昇していた豪ドル/米ドルは、0.91ドル台にまで下落して取引されています。

クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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