2019/07/19 05:19 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、6月の失業率は5.2%で変わらず
昨日、ABS(オーストラリア統計局)が発表した6月の豪の失業率は前月と変わらない5.2%でした(事前の市場関係者の予想は5.0%~5.1%)。また、新規雇用者数は季節調整後で+500人でした(事前の市場関係者の予想は+9,000人)。 内訳としては、正規雇用が21,100人増加した一方で、非正規雇用が20,600人減少しています。非正規雇用の減少は5月の総選挙前に一時的に雇用されていた労働者が選挙後に解雇された要因があります。尚、労働参加率は66%に上昇しています。
地域別では、シドニーのあるNSWが17,400人減少し、クイーンズランド州でも8,200人減少しました(失業率6.5%)。また、南オーストラリア州やメルボルンのあるビクトリア州でもそれぞれ4,700人(同5.9%)、4,100人(同4.8%)と減少しています。 一方で、最近の世界的な鉱山市況の回復を受けて、鉱山産業の多い西オーストラリア州では13,800人(同5.8%)増加しています。
ABSのチーフ エコノミストBruce Hockman氏は、今回の労働参加率について「全労働者の3人に2人は職を得ていることになり、16歳から64歳の労働者に関しては、ほぼ5人に4人は職を得ている」と解説し、労働市場はそれほど悪くない事を強調しています。
しかし、市場では9月に発表される2019年第2四半期の豪のGDPは年率1.5%程度と予想されており、政府やRBAが中期的な目標とする2~3%の成長率に届かないとの見方は大勢を占めています。
また、先日、公開されたRBAの定例理事会の議事録でも、RBAが目標とする豪の完全雇用状態における失業率は4.5%程度と考えており、今回の5.2%は多く上回っており、引き続き政策金利引き下げ圧力がかかっていると市場は見ています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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