2009/10/27 06:51 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、製造価格は緩やかな上昇にとどまる
オーストラリア統計局が発表した第3四半期の製造業価格は、前期比0.1%の上昇し、前年同期比では0.2%の上昇でした(エコノミストの予想は前期比0.3%の上昇と前年同期比0.6%の上昇でした)。
これを受けて、一部のエコノミストは、11月の公定歩合の引き上げ幅は、当初予想の0.5%から0.25%の引き上げに留まるのではないかとの見方が出てきています。
また、最近の豪ドル高が輸入価格を押し下げ、インフレをより緩やかにしているのではないかとの見方も出始めています。
Nab Capital(ナショナル オーストラリア バンク キャピタル)のチーフエコノミストRob Henderson氏は「今回の製造価格が急上昇していれば、11月3日のRBA(オーストラリア中銀)の政策金利決定会合で0.5%の公定歩合を上げると予想していたが、今日の数字では、製造業の価格転嫁は殆どないことが分かった。また、RBAが『今後、インフレは沈静化するであろう』との見通しをしているが、今日の数字はこれを支持した形になっている。」とコメントしました。
また、オーストラリア統計局は、中間財も含む暫定価格インデックスを発表し、それによれば、第2四半期よりも0.5%下落し、前年同期比7.5%下落しています(これら中間財の価格から、将来、製品になる時点での価格が予想できます。これを見る限りでは、今後、製造価格が急上昇する可能性は低いと言えます)。
市場は、今日の数字だけでは反応しづらく、今週の水曜日に発表される第3四半期の消費者物価の数字を見てから反応したいようです。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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