2018/12/19 05:33 | 昨日の出来事から | コメント(0)
Yes, We Ryokan !?
今月、英誌エコノミストが発刊した「The World in 2019」に掲題に関する記事がありましたのでご紹介したいと思います。
今、日本は金持ちの人々に困惑を与えている。高層ビルや東京の渋谷の交差点の向こうには、崇高な寺院があり、京都に庭があり、素晴らしい沖縄の南国ビーチがあり、北海道には世界有数のスキー場がある。娯楽では、相撲や野球、温泉にカラオケがある。寿司や酒のご馳走もある。故に、日本の企業や政府にとって旅行業は現金収入の源泉であるというのも納得できる。特に、日本列島の人口が毎日1,000人減少し、総人口の平均年齢は47才と高齢化している中にあっては猶更であり、政府は2020年までに4,000万人の訪問者を迎え入れることを目標としている。
2019年秋には、東京はラグビー ワールドカップの開催国の準備をしており、益々、外国人を呼び込む努力が熱狂している。 更に2020年夏には、オリンピックとパラ オリンピックが開催される。政府は、より多くの西洋人を受け入れるようとしているにもかかわらず、こうした人々を行け入れる事は容易でない。彼らは、アジアの観光客よりもうより多く支出する。一方で、現在のアジアの観光客の割合は85%程度もある。2017年には29百万人が訪れ、その数は更に増加しており、2018年の最初の4か月で2103年全体の数を越えるほどの勢いである。
その一方で、2019年には、外国人が一度、日本を訪れた際には、国はもっと旅行者に友好的になる為の努力がなされる。より長く滞在してもらい、より多く支出してもらい、あるいは再び日本に来て貰う事が狙いである。その一つのゴールが国全体で日本語なしで外国人を案内する事である。 既にタクシーの運転手は、外国人とコミュニケーションをする為の通訳シートを配布されている。あちこちには日本語だけでなく英語で表記された標識がある。ホテル従業員の英語教育が行われているが、これには時間がかかっている。そこで、当面は通訳アプリで対応している。
来年に向けては、宿泊施設が一つの注目になるであろう。日本には、高級な旅館と、安いビジネス ホテル中間に存在する快適な場所が少ない。2018年に始まったややこしい民泊法は、ホストとゲストをマッチングさせる運営するAirbnbのような会社によって、その運営はうまくいっていない。よりうまく処理する為の基盤確保が他の場所と業務で必要である。移民が増えれば増えるほど早急の対応が求められる。将来に目を向ければ、東京の成田空港も含めた新しい滑走路の計画が必要である。更には、それぞれの国の通貨で発行されたクレジットカードを受け入れる業務が一層必要となる。
2019年に旅行者に対して快適になる部分もあれば、その一方で、新たな障害が出てくることも明らかである。その一つは、従業員に教えることのできるツーリスト ビジネスに精通したスタッフが少ないことである。日本では労働者不足が深刻であり、求人有効倍率は1.6である。あるホテルでは年金受給者を雇用し、労働不足を補うためにより移民を受け入れるロビー活動が為されている。しかし、それでも十分ではない。一部のメディアは、オリンピックでは、イベント誘導に必要な8万人のボランティアを確保するのは困難だと言っている。
恐らく、2019年にとって最も困難なことは、ツーリズム ブームに対する日本人の不満を抑えることである。不平は既に始まっており、お金を持っている旅行者は騒音をも持ち込み、その国の雰囲気や文化形態をぶち壊す。京都の住民は、長い間、京都のお寺に一部が、ゴマや抹茶を乗せたアイスクリームや、安物の土産が延々と続いていると不平を言ってきた。政府は、外国訪問者たちに、東京、京都、大阪の3つの都市の外では歓迎されていることを説得し、一方で、住民には、ツーリズムによって利益がもたらされている事を納得させるべきである。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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