2010/04/28 05:38 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、2010年第1四半期の生産者物価指数は1%上昇
昨日、オーストラリア統計局は、2010年第1四半期の生産者物価指数を発表し、2009年第4四半期に比べて1%上昇したと発表しました。 事前のエコノミストの予想は0.6%でしたので予想以上に上昇しています。 石油精製価格、電力、ガス、水道供給価格、建築価格の上昇が主な要因となっています。
Commonwealth Bank of AustraliaのチーフエコノミストMichael Blythe氏は、
(1)商品価格の高騰が実体経済に反映される初期段階に入ってきた(更なる物価上昇)。
(2)生産者価格高騰を反映して次に何が起きるかを示す典型的な動きである(消費者物価の上昇)。
(3)労働価格の低下と、豪ドル高を受けて輸入価格が低下していることが、インフレを低い水準にとどめているが、今後のインフレ見通しを上方修正せざるを得ないであろう(ちなみにRBAは5月の理事会で今後のインフレ見通しについて見直すことになっています)。
(4)RBAはこれまで2011年のインフレについて多く語っていないが、5月の理事会ではこれに言及するであろう。
とコメントしています。
また、UBSのチーフエコノミストのScott Haslem氏は、「通常、生産者物価は2−3四半期後の消費者物価に反映され、2010年から2011年にかけて消費者物価が更に上昇することを示唆している」とコメントしています。
これとは別に、この日、the National Australia Bank’s quarterly business surveyが発表され、信頼度指数、一致指数共に、この3カ月間で若干低下しています。しかしビジネス環境は引き続き好調で、鉱業部門(特に鉄鉱石、石炭)の好調さが牽引した形になっています。 内訳的には、2009年第4四半期に比べて、ビジネス信頼度指数は1ポイント低下して17ポイントに、ビジネス一致指数も1ポイント低下して8ポイントになっています。
昨日の数字もさることながら、市場では今日発表される2010年第1四半期のインフレの数字に注目が集まっています。エコノミストの予想では、2010年第1四半期のインフレ率は0.8%の上昇で、前年対比2.8%の上昇を見込んでいます。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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