2017/05/18 05:04 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、5月の消費者センチメントは1ポイント下落
昨日、民間のWestpac-Melbourne Instituteが発表した5月の豪の消費者センチメントは4月の99ポイントから1ポイント下落して98ポイントでした。事前の予想では、現在は来年度の予算編成中であり、政府が消費拡大政策を打ち出していることから、消費者センチメントは上昇するとの期待がありましたが、今回の数字ではそうした動きは見られませんでした。 尚、この指数では100ポイントを越えると消費者は消費に対して楽観的であることを示し、100ポイントを下回ると消費に対して悲観的であることを示しています。
Westpac のチーフ エコノミスト Bill Evans氏は
(1) 今回の数字では、住宅ローンを持っている消費者のセンチメントが、豪の住宅市場が緩やかな伸びに留まっている事を背景に悪化している。
(2) 今回のサーベイは、来年度予算編成時期の前後6日間で行われたが、予算発表前と発表後では、消費者のセンチメントに大きな変化はなかった。その結果、来年度予算は、消費刺激型の予算であるにもかかわらず、センチメントの分かれ目である100ポイントを越えることが出来なかった。
(3) 我々としては、豪の住宅市場、特に投資用住宅は金融監督庁の監視が強化されている為、今後も弱含みで推移すると考えている。 しかし、RBAは6月の定例理事会では現行政策金利を維持するであろう(住宅市場が弱含みで推移しても政策金利を引き下げることはない)。
とコメントしています。
また、この日、ABS(オーストラリア統計局)が発表した2017年第1四半期の豪の賃金は、季節調整後で2016年第1四半期に比べて0.5%上昇しました。事前の市場関係者の予想は+0.5%でしたので予想通りの結果となっています。
内訳としては、民間の賃金が0.5%上昇し、前年同期比で+1.8%でした。 その一方で、公務員の賃金は前期比で0.6%上昇し、前年同期比で+2.4%でした。
民間の賃金は、今年に入って失業率が5.9%に上昇する中、賃金抑制圧力が引き続きかかっている事が今回の数字でも窺えます。
尚、4月の雇用統計は本日、5月18日(木)に発表される予定で、事前の市場関係者の予想は、失業率は前月比変わらずで、新規雇用者数は5,000人の増加を見込んでいます。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
現在有料版にはお申し込みいただけませんのでご了承ください。
当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。
いただいたコメントは、チェックしたのち公開されますので、すぐには表示されません。
ご了承のうえ、ご利用ください。