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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2016/08/26 05:39  | 昨日の出来事から |  コメント(1)

日本経済に更なる浮揚スピードを?!


おはようございます。

先々週号の英誌エコノミストに掲題に関する記事がありましたのでご紹介したいと思います。

8月2日に日本政府が発表した28兆円の景気対策には、名古屋―大阪間のリニア新幹線開通を8年前倒しで着工する等の政策が打ち出され、今年度は4.6兆円の補正予算が組まれた(GDP0.9%の押し上げ効果)。その一方で、6月には消費税の引き上げが再び先送りとなり、財政再建の道筋は更に遠のいた。

理論的には、政府が需要を喚起するとき、中央銀行の役割は減少する。 しかし、実際には、政府は中央銀行に対して更なる緩和策を要求しているように見える。 事実、7月29日に、日銀は市場からETFなどの買い入れ額の増加を決定したが、債券の追加購入は見送り、これが市場の失望を誘った。日銀としては、「政府の景気浮揚策と今回の更なる金融緩和によってシナジー効果(相乗効果)を生み出すだろう」としているが、その一方で「これまでの金融政策を包括的に評価し、9月の政策決定会合で議論する」としている。

これに対し、市場関係者は「政府と日銀の相乗作用は、もっとなされるべきである」、あるいは「政府は、債券だけではなく、他の新しい方法で財政赤字に対する調達をすべきである」との提案がなされている。 IMFも日本経済に対するレポートの中で、こうした考えは非伝統的な手法の一つであると分析し、その中には、「インフレ率が2%をしっかり越えるまで、「ある種のirresponsible(無責任な)財政と金融による刺激策」と言ったものもある。あるいは「物価が一定の水準に上がるまで、為替市場において円にキャップを付ける(円高に上限を付ける)」といった提案も出ている。

これら全ての考えは、インフレを起こし、経済成長を促すものであるが、こうした考えに対し、IMFは「もし、市場がこうした政策に対して、インフレーション リスクに対するリスク プレミアムを要求する、あるいは、(中央銀行の独立性が失われて」金融政策が財政政策に従属していると判断した場合には、こうした政策は否定されかねない(失敗しかねない)」と懸念を示している。

日本経済は、リニア新幹線のように浮揚する以前に(景気の)速度を上げなければならない。そのためには何らかの非伝統的な政策も必要かもしれない。しかし、それは同時に、日本経済を脱線させることにもなりかねない。

クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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One comment on “日本経済に更なる浮揚スピードを?!
  1. パードゥン より
    オーストラリアの難民隔離変更による輸入拡大

     難民を離島に隔離して虐待するのを止めて、消費人口増を
    はかってくれれば世界の需要不足解消に役立つのでは?

     難民オーストラリア処理方式として世界的に有名になって
    きて、難民問題で困っているヨーロッパから、デンマークの
    議員が島に見学に来ているそうではないですか?

     異様な鯨やオームなどの自然保護は、他の人種の犠牲の
    上になりたっているようで、尊敬を集められませんよ
    バランスをとらないと

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