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2016/07/07 06:09  | 昨日の出来事から |  コメント(1)

オーストラリアの総選挙,与党が辛うじて過半数を獲得か


おはようございます。

7月2日の行われたオーストラリアの両議院選挙は与野党大接戦となり、どちらも政権担当議席を確保できない異例の状態が昨日まで続いていましたが、今朝、ようやく与党の自由党連合が辛うじて過半数を確保できる見通しがでてきたと地元メディアは伝えています。

昨日までは、下院の改選議席150の内、73議席を自由党が獲得し、あと、2~3議席上乗せして単独過半数を獲得できるかどうかに注目が集まっていました。 一方で、野党の労働党が66議席、グリーン党が1議席、その他が4議席、そして、いまだに6の選挙区において最後の集計中でした。

特に、選挙区FordeやHinmash(私にはどこかわかりません)では自由党の得票率がそれぞれ50.1%で得票数にして僅かに134票、167票の差となっており、昨夜の時点で当選者を確定できない異例の事態となっていました。

また、地方では郵便による投票が行われており、投票数自体はそれほど多くありませんが、このように大接戦になると郵便による投票が選挙結果を左右しかねない状態になっています。 加えて、最近、オーストラリア ポストは赤字の郵便事業を見直して人員を削減した為、それによって郵便配達日数がこれまでに比べて1~2日余分にかかることも選挙結果を遅らせる要因となっています。 更には、大接戦区の他の候補者が集計の再計算を要求して、集計をやり直している選挙区もあり、集計作業に遅れが出ていました。

いずれにせよ、今回の両院同時解散で与党連合のより強固な政権基盤を狙ったマルコム ターンブル首相の思惑は完全に外れ、今後も引き続き政権を担当するにしても、以前より、舵取りが難しくなってしまったことだけは確かです。

クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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One comment on “オーストラリアの総選挙,与党が辛うじて過半数を獲得か
  1. パードゥン より
    イギリスに続いて、豪も選挙作戦失敗ですか

     ”怒れる民”について、見通しが甘いリーダー達ですね
    サッチャーの、国民でもいい奴だけ使う、駄目なのは海外の
    安くて優秀な奴を使うというポピュリズム作戦の結果でしょうか?

     イギリスは再び、女性宰相になりそうですが、オーソトラリアには
    どのような影響がくるか楽しみですね

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