2016/04/14 05:22 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、3月の消費者信頼感指数は4ポイント下落
昨日、民間のWestpacが発表した3月の豪の消費者信頼感指数は、前月の99.1ポイントから95.1ポイントに急落しました。この指数では100ポイントを越えると消費者は将来の消費に対して楽観的であることを示し、100ポイントを下回ると将来の消費に対して悲観的であることを示しています。
Westpacのチーフ エコノミストBill Evans氏は、「今回の数字には失望した。2015年11月~2016年2月にかけては消費者の将来に対する希望的な期待感が残る中、今回、大きく下落した為で、将来的に、こうした希望的な期待感が失われるかもしれない」とコメントしています。
また、Capital Economics のアシスタント エコノミストKate Hickie氏も「今回の数字は統計上の間違いと言うよりも、労働市場が今後は弱含むことを示唆しているかもしれない」と警戒感を示しています。
また、この日、ABS(オーストラリア統計局)2月の小売売上高を発表し、季節調整後で「前月比変わらず」でした(ちなみに12月は+0.3%、1月は+0.2%で、ここにきて失速傾向が明確に出てきています)。
WestpacのBill Evans氏は「今後、更に為替市場で豪ドルが上昇するようであれば、豪経済の足を引っ張りかねない」と指摘しています。 また、Commonwealth Bankの経済ディレクターJohn Peters氏は「豪の来年度の予算の動向(増税の可能性)と両院解散選挙の可能性に消費者が将来に対して不安感を抱いて、消費を控えている可能性がある)とコメントしています。 尚、豪の来年度予算とは2016年7月~2017年6月の予算を指し、2016年5月上旬に来年度予算が発表され、それが議会で議論を経て承認を受ける流れになっています。
昨日の消費者信頼感指数と小売売上は、一昨日のビジネス信頼感指数の景気の強さとは全く反対の動きを示しており、豪経済は、引き続きまだら模様の中で推移している事が窺えます。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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