2015/12/18 06:21 | 昨日の出来事から | コメント(0)
2016年にインフレ税導入?!
読者の皆様の多くの方は、今週(12月15日)の日経新聞の経済教室のコラムにピーターソン国際経済研究所所長A・ポーゼン氏と同シニア・フェローのOブランシャール氏が共同寄稿した「日本の経済政策への提言」と題した記事を既にお読みのことと思います。
以前、この「昨日の出来事から」のコーナーで、英誌エコノミストが日本の現在の財政状況を「座して死を待つ(最終的には財政破綻する)」、もしくは「ハイパー インフレを起こして実質債務を減らすしか途はない」と述べていることをご紹介しました。 今回の提言では、日本銀行が目標としている2%インフレでは不十分で、債務削減に向けたより積極的なインフレ誘発(名目賃金5~10%上げと1ケタ台後半のインフレ)を目指すべきと述べています。
読者の皆様は「少子高齢化と人口減少が進む今の日本で1%のインフレすらできないのに、どうやって1ケタ台後半のインフレを引き起こすの?」とお笑いかもしれませんが、私は、こうした提言や、英誌エコノミストの指摘(座して死を待つ(財政破綻)か、ハイパー インフレによって実質債務を引き下げる)は確かに現実的ではないかもしれないが、その一方で、「その可能性が全くゼロでない」と考えています(今のところ、他に解決できる方法がないからです)。
これまで、グッチーポストの講演会でも、繰り返し、繰り返し申し上げてきましたが、ただでさえ円資産を極端に多く保有している(あるいは保有せざるをえない)私たちは、せめてやれる範囲でいいですからこうしたリスクに備えるべきです。 読者の皆様の中には「そんなことが起きなかったら、ヘッジをした分だけ損をするではないか?!」とおっしゃるかもしれませんが、もしそうであれば、そんな結構なことはないではないですか!何故ならば、ハイパー インフレもなく財政破綻もせずに日本の財政が健全化されて、その結果、皆様の殆どの資産が毀損しなくて済むのですから。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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