2015/10/09 05:16 | 昨日の出来事から | コメント(0)
RBA, 低金利はリスクにならない
昨日、RBAの経済リサーチのヘッドJohn Simon氏がシドニーで講演しました。 その主な内容は以下の通りです。
(1) 我々は、(現在のような経済状況において)低金利そのものは不安定材料であるとは考えていない。むしろ、経済成長が強い時に不適切な低金利を採用することは、安易な貸し出しを助長してリスクを増大させ、それによって究極的に経済が不安定になる。
(2) また、低金利は何かの問題(住宅バブル等の問題)を引き起こしたとしても、低金利そのものが我々にとって注視すべき指標ではない。例えば、貸し出しが経済成長よりも高い伸びを示した時には、貸し出しを監視し、あるいは(自己資本比率を上げるなどの)金融政策によって抑制できるものであり、政策金利だけでこれを抑制するのは、お粗末な政策である。
(3) また、(今後の景気指標次第では)我々は、もう少し積極的なリスク(政策金利の引き下げ)を取ることも有り得る。
(4) 我々としては、低金利政策が抱える問題以上に、2008年に起こった世界的な金融危機や、豪経済が景気後退に陥らないようにする方がより重要であると考えている。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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