昨日、民間のＮＡＢ（National Australia Bank）が発表した豪のビジネスの現状を反映する８月のビジネス　コンディションは前月比５ポイント上昇して＋１１ポイントとなり、２００９年後半以来の高い水準となりました。　一方で、　今後のビジネスの見通しを示すビジネス信頼感指数は３ポイント下落して＋１ポイントとなり、こちらは２０１３年半ば以来の低い水準となっています。

NAB のシニア　エコノミストJames Glenn氏は
（１） 最近の世界金融市場が不安定な動きであることと中国経済の今後の見通しが立たないことが、豪企業経営者の上にのしかかっている。　その一方で、こうした状況下にあっても、今のところ、豪経済はマイナス成長にならずに踏みとどまっている。

（２） その背景には、ＲＢＡによる超金融緩和政策と最近の為替市場における豪ドル安によって（対米ドルで６年ぶりの安値を更新した事によって）景気を下支えしていると考えられる。

（３） 最近では鉱山関連産業以外の産業において拡大基調が幅広く確認されてきている。

一方で、この日、これとは別に、ＡＮＺが行った直近のANZ-Roy Morgan consumer confidence index（消費者信頼感指数）は、前週比５．８％下落して１０６．７ポイントとなり、２０１４年７月以来の低い水準となっています。　また、この水準は過去の平均値である１１２.７ポイントからも大きく下回っています。

ANZ’の豪経済担当の共同ヘッドFelicity Emmett氏は「先週に発表された２０１５年第２四半期のＧＤＰの数字の悪さが家計部門のセンチメントを悪化させている」とコメントしています。