2015/08/25 05:08 | 昨日の出来事から | コメント(1)
世界同時株価暴落!!
世界規模で株価が暴落しています。
要因はいくつか挙げることができますが、今回の株価下落の大きな要因は、中国経済の減速とそれに伴う中国株の暴落もあると思いますが、やはり何といってもFRBによる政策金利の引き上げ時期が視野に入ってきたことが大きかったのではないでしょうか。
前回の世界的な株価調整は2013年5月にアメリカFRBがそれまでの量的緩和政策のテーパリング(市場からの国債買取り額の縮小)を発表した時期でした。 このときはアメリカの株価(NYダウ)は15,000ドルを挟んで神経質な展開が約半年近く続きましたが、市場はこれを克服して2015年上四半期の18,000ドル台まで上昇しました。 その背景には、FRBの量的緩和のテーパリングは、それまでの市場への追加的な資金注入の量が減るのであって、資金そのものが市場から減少するのではないとの理解から市場に買い安心感が広がって株価上昇につながったと思われます。
これに対し、今回の「FRBによる政策金利の引き上げる」ことの意味は、とりもなおさず、今まで世界中にばら撒かれていた資金が金融市場や商品市場から減少する事を意味し、量的緩和のテーパリングとは根本的に違います。 そして、その影響は、まずはエマージング マーケットに流れ込んでいた資源や穀物などの投資資金が撤退することから始まり、その結果としてエマージング国の為替が暴落しました。
そこへ先月の中国株の暴落をきっかけに世界中の株式市場にも不安心理が広がり始め、ここにきて中国経済のより一層の景気失速が鮮明になったことで、一気にリスク オフの動きが加速して今回の暴落につながっているようです。
この延長線上で今後の株価動向を考えると、今後の中国経済や中国株の動向もさることながら、私は、何といってもFRBの金融政策の動向が非常に重要であると考えています。 そして、果たしてこのように世界的規模で金融市場が不安定化する中にあって、FRBは政策金利を本当に引き上げることが出来るのかどうかに注目したいと思います。
以前から英誌エコノミストは、「今の世界経済は世界規模の量的緩和によって辛うじて安定を保っているのであって、その基盤は未だに脆弱であり、FRBは、今の時期に政策金利を引き上げるべきではないと」、再三再四、繰り返し述べていたからです。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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One comment on “世界同時株価暴落!!”
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はっきりと言える事は、金融国家イギリスの為に
ポジショントークをするように、成り下がってしまった
事でしょう。 中国のかっての宗主国として
蠢き始めましたね。
英国誌は、”フクロウの皮を被った狐”ですね