2015/08/14 05:18 | 昨日の出来事から | コメント(1)
資源価格の下落と世界経済
先週号の英誌エコノミストに掲題に関する記事がありましたのでご紹介したいと思います。
世界の資源価格の下落は5年前から始まり、2012年1月の商品価格指数を100とした時、現在の資源価格指数は80を割り込んでいます(20%以上下落)。 また、これに合わせる形で発展途上国の株価指数は、先進国の株価指数に比べて30%以上、アンダー パフォーム(Under Perform)しています(出遅れています)。
基本的には、資源を輸入する先進国にとっては、資源価格の下落は好都合ですが、逆に資源を輸出する発展途上国にとって資源価格の下落は大きなダメージとなります。 IMFによれば発展途上国の経済成長率は5年連続で低下しており、かつてBricsと持て囃された国々では、インドを除いて、ブラジル、ロシアはマイナス成長、中国は成長率が失速しています。 特に、中国の製造業は世界の産業鉱山品需要の約半分を占めており、その動向が資源輸出国の輸出を大きく左右します(資源輸出国のオーストラリアも同様です)。 そこに、アメリカのシェールガスや、天然ガスの産出増加がエネルギー価格の下落に拍車をかけ、最近では、イランへの経済制裁解除が、原油価格の更なる下落に追い打ちをかけています。
結果として、今年前期の中国の製造業の収益は前年同期比で0.7%下落し、生産高は4.8%の下落となっています(40か月連続で下落)。 そして、今やその影響は韓国や台湾にまで広がり始めています。
英誌エコノミストは「果たして、このような状況下で、FTBが政策金利を引き上げることが出来るのであろうか?」と疑問を投げかけ、更に「IMFによれば、現在の景気の失速は2016年には上向くと楽観的な見通しを持っているが、残念なことに、過去において、こうした見通しはあまりにも楽観的にあったことが多かった」と締めくくっています(実際は楽観的な見通し通りではなかった)。
こうした状況に加えて、今週に入って中国政府が人民元の通貨切り下げを行ったことで、FRBによる政策金利の引き上げは怪しくなってきています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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One comment on “資源価格の下落と世界経済”
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現地人の資産である資源を搾取してかってに売って
楽に儲けるのでなく、白人は自分達で産業を興して
製品輸出国になるべきですね
それから、住宅にすべき土地を中国移民、明治時代は
日本人を排斥してまで、牧畜に使用するのでなくて、
住宅開発を行うべきですね。