2015/07/30 05:52 | 昨日の出来事から | コメント(3)
NZ中銀、更なる政策金利の引き下げを示唆
昨日、豪のお隣の国のニュージーランド中銀総裁Graeme Wheeler氏が、ExportNZの中でスピーチを行い、その中で「現在、NZ経済は年率2.5%の経済成長をしているが、インフレ率が我々の目標としている水準に対して下回っている為、更なる政策金利の引き下げが必要かもしれない」と発言しました。
ニュージーランド中銀は、NZ経済の中期的なインフレ率の目標を1~3%に設定していますが、足元のインフレ率は僅かに+0.3%しかなく、物価上昇率を引き上げる為に6月と7月に政策金利を引き下げていますが(現行政策金利は3%)、今回のスピーチでは、更なる利下げの必要性を示唆しています。
この背景には、ニュージーランドの主要輸出品である乳製品価格が2014年2月以来63%も下落し、今後も更に下落する圧力がかかっているためです(乳製品は日本とNZのTPP交渉の対象商品)。
同氏は「更なる輸出価格の下落を食い止めるためには、為替市場におけるNZドルの更なる下落が必要である」と発言しています。事実、今年の4月以降、NZドルは、実質為替レートで14%下落し、対米ドルでも15%下落しています。
また、こうしたニュージーランド中銀の動きは、オーストラリア中銀が更なる豪ドル安による豪景気の下支えを目指す動きに連動しているようです。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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3 comments on “NZ中銀、更なる政策金利の引き下げを示唆”
maehashi にコメントする コメントをキャンセル
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ご了承のうえ、ご利用ください。
NZの農業経営者は中間所得層にあたるのですか?
それとも大規模経営で大金持ち所有者と、非正規労働者ですか?
19世紀のプランテーション型が色濃いのですか?
メディアが国家の問題を論じすぎて、庶民所得がどうなって
いるかの報道がなされないのが、21世紀の問題
現地におられるので、オーストラリアの所得構造は
どうですか?
いつもお世話になります。
申し訳ございません。
私はニュージーランドに行ったことがありません。
また、NZの所得構造についてもよく存じ上げていません。
豪に関しましては、完全に大地主と鉱山主と言った階層とそれ以外の労働者階層に完全に分かれています。
そして彼らがマスコミで紹介されるときもBillionaner XXXXと言った紹介方法がとられ、一般の庶民とは区別されています。
(日本では考えられません)。
それでも、豪では、それが普通で、それに対して「偏見だ」とか「差別だ」と言った議論は起こりません。
また、所得構成はアメリカと同様に上位1%の大金持ちが国民所得の3割、4割を占めているといわれています。
また、基本的にはイギリス連邦の法律を基本にしていますので、相続に関してはかなり優遇措置がなされており、基本的には金持の子供は、そのまま親の遺産を引き継ぐことができるため、彼らは大金持ちです(ここが日本の相続制度と大きく違う点です)。
今、豪経済の構造改革の議論がされていますが、こうした世襲制にまで改革を及ぼす議論は全くと言っていいほどありません。
(こうした世襲制をなくせば、豪経済はもっと活性化すると私は思うのですが、、、)。
よろしくお願いします。
前橋
戦争は悲惨でしたが、それで日本は農地解放が
できたわけですね。 戦勝国は、旧態以前と
いう事なのでしょう。
IMFは抜本改革を提案すべきですね
世界のために、内需拡大、高額通貨で輸入を増やしてほしい
グッチーのいう、金持ちでも10人前は食えない
中間を厚くしたほうが、景気はよくなるです