2015/04/23 04:53 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、2015年第1四半期のインフレ率は+0.2%
昨日、ABS(オーストラリア統計局)が発表した豪の2015年第1四半期のCPI(消費者物価指数)は前期比+0.2%(年率+1.3%)でした。 事前の市場関係者の予想も+0.2%(年率+1.3%)でしたので予想通りの数字となっています。尚、この水準は2012年第2四半期以来の1.2%以来の3年ぶりに低い水準です。
一方で、ガソリンや生鮮食料品などの価格変動の大きな物価を除いたベースでは、前期比+0.6%(年率2.35%)となっており、こちらはRBAが中期的な目標としている2~3%の範囲で推移しています。 これについてABSは、2015年第1四半期のガソリンの価格は前期比で12.2%下落し、前年同期比で22.5%下落したと説明しています。
この日の短期金利先物市場では、CPI発表前は5月の政策金利0.25%の引き下げ予想の64%織り込む水準で取引されていましたが、予想通りとはいえ、除くガソリンベースではインフレ率はそれほど低くなかった為に、数字の発表後は52%にまで金利は上昇(価格は下落)し、為替市場では豪ドルは他通貨対比で買われています。
NAB のシニア エコノミストDavid de Garis氏は「今日の数字ではRBAは5月の理事会では政策金利の引き下げを行わず、2~3か月先送りされるであろう」とコメントしています。
その一方で、JP Morgan のエコノミストBen Jarman氏は「確かに今日の数字の要因は世界的な原油安によりガソリン価格の下落要因が大きいが、それは織り込み済みであり、RBAとしては予定通り5月の理事会で政策金利を引き下げるであろう」との見方を変えず、特に「RBAとしては次の理事会で豪の経済成長率を下方修正するようであれば、金融面での景気の下支えが必要との判断から政策金利を引き下げる」とコメントしています。
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