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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2010/03/31 05:56  | 昨日の出来事から |  コメント(1)

2014年の主要各国の債務予測


おはようございます。

今日は平成21年度の決算日で、読者の皆様も何かとお忙しいことと思います。

さて、今週の英経済雑誌エコノミストに、IMFが2007年度の主要各国の債務から2014年の債務を予測した記事がありましたのでご紹介します。

まず、何と言っても世界一の借金王国日本は、2007年度に比べて2014年には、債務が58%増加し、GDPに占める割合が246%にまで急上昇します。債務の増加幅、GDPに占める割合、共に世界で断トツになる予定です。日本のGDPは約500兆円ですので、金額に換算しますと1,230兆円に達し、日本の金融資産が1500兆円程度ですので、いよいよこの頃になってきますと、国の借金を国内で賄いきれなくなる頃に差し掛かってきます。 

第2位はイギリスで、2007年対比2014年は55%増加し、GDPに占める割合が98%に達してきます。 続いて、アメリカですが同じく2007年対比で、2014年には46%増加し、GDPに占める割合が108%となります。 

EUに目を向けますと、フランスが同じく2007年対比2014年には33%増加して、GDPに占める割合が96%、ドイツも26%増加して、GDP比89%に達します。 PIGSの一角イタリアは、2007年対比25%増加して2014年にはGDP比129%に達します。

こうした話の最中に、今、話題になっている郵貯の限度額1,000万円を2,000万円に上げる方向で決着するようです。 何故、この時期にこれほどの大幅な増額なのでしょうか?国民の金融資産が低下傾向にある中での郵貯の預け入れ限度額の大幅増額にとても違和感を覚えます。 しかもあれほど郵政の巨大化に反対してきた銀行が、今回は全く抵抗しないのも不思議で仕方ありません。 

これは私の思惑の域を出ませんが、かつての銀行シンジケート団のように大量の国債を引き受けて市場価格変動リスクを被るより、郵貯の限度額を大幅に引き上げてもらって、その増加資金で国債を買ってもらう方がいいと判断したのでしょうか。 いずれにせよ、これで郵貯銀行が、現在の250兆円規模から500兆円まで肥大化する枠組みが出来上がりました。 その結果、増加資金の大半は国債購入資金となり、本来活用されるべき資金が国の借金の賄いに回され、益々、経済の活力が失われていく構図が加速していきます。 

世の中が、とんでもなく違った方向に向かい始めています。

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One comment on “2014年の主要各国の債務予測
  1. あっちー&こっちー より
    制度設計(選挙)の不備。

    あまりにも、その意味するところを有権者に知らせずに、美味しそうに見せかけた表面の皮だけ見せて、毒饅頭を食わせる政権。大手マスコミも発信力、勉強不足。
    ぜひ、ぜひ、グッチーポスト一面無料版で、広く知らせる努力をして下さい。ぐっちー氏はある種の天才と思っていますが、向いているところが自身の専門、興味に特化していないでしょうか。よろしくお願いします。

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