2014/10/23 14:15 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、第3四半期のインフレ率は2.3%に低下
昨日、ABS(オーストラリア統計局)が発表した豪の2014年第3四半期のインフレ率は前期に比べて0.5%増加し、年率換算で2.3%でした。(事前の市場関係者のほぼ予想通り)。
主な内訳としては、2012年7月に導入された二酸化炭素税が廃止された為、電力料金が5.1%下落し、四半期としては20年ぶりの大幅な下げとなっています。 これは2012年7月に二酸化炭素税が導入されて15.3%上昇した部分のUnwound(巻き戻し)とABSはコメントしています。 また、今回はガソリン(ディーゼルを含む)の価格が、世界的に原油価格の下落によって2.5%下落しています。
一方で、この期間中に上昇したのは、果物価格が14.7%、不動産価格が6.3%、 育児費が3.1%上昇しています。 また、政府がたばこ税を引き上げたことでたばこの価格が2.3%上昇しています。
RBAとしては、目先の価格の上下動よりもコアのインフレ要因に目を配っており、今のところ、豪の消費者物価は健全(落ち着いている)とみなし(RBAが中期的な消費者物価の目標値2~3%の範囲で収まっているため)、来年にかけてもこの状態が現行金融政策の下で続くとの見通しを持っているようです。
また、この日、民間のWestpac-Melbourne Instituteが発表した9月の豪の景気先行指標は、前月の-1.07%から-1.16%に悪化しました。
Westpacのチーフ エコノミストBill Evans氏は
(1) 豪の景気先行指標は今年の2月以降8か月連続で、景気の長期的なトレンドを下回っており、このままでは再び金融緩和サイクルに入りかねない状況である。
(2) しかし、我々は、RBAが予想している以上に豪の景気の先行きに対して楽観的であり、2014年後半の経済成長率はRBAが予想している2%よりもむしろ3%に近いのではないかと考えている。
(3) 個人消費も2014年後半から2015年前半にかけて上昇し、2015年8月頃にはRBAは政策金利を引き上げるだろう。
とコメントしています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
現在有料版にはお申し込みいただけませんのでご了承ください。
当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。
いただいたコメントは、チェックしたのち公開されますので、すぐには表示されません。
ご了承のうえ、ご利用ください。