2014/05/21 14:36 | 昨日の出来事から | コメント(2)
RBA理事会の議事録から
昨日、5月6日に開催された理事会の議事録が公開されました。 その主な内容は以下の通りです。
(1) 理事会メンバーは、現行の政策金利が「期待通りの経済効果」が現れるかどうかを慎重に見極めているところであり、よって現行の政策金利を据え置くことが妥当と判断した。
(2) 住宅投資は堅調に推移し、個人消費もやや上向き、企業マインドも過去の平均的な水準にまで回復してきている。
(3) 労働市場は、今しばらく弱含みで推移することが予想される為、国内の労働コストに下げ圧力がかかり、そのことが輸入価格の上昇圧力を相殺している。
(4) 今後の豪経済については、過去の2四半期に比べてやや上向くことが予想されるが、それは我々の想定の範囲内にとどまり、その牽引役としては、引き続き住宅市場、輸出、そして個人消費が挙げられる。
尚、今回政府が発表した緊縮予算、及び増税案に関しては、2週間前のRBA理事会後のことであり、今回の議事録ではこれに関する言及はありません。
また、この日、RBA副総裁のGuy Debelle氏がアデレートのFinancial Services Institute of Australiaで講演し、その中で「これまでのような豪の鉱山関連事業や、それに伴う株式市場に流入していた外国からの投資資本の流入が今後は期待できないので、豪ドルは現在の水準よりも下落するだろう」とコメントしています。 為替市場ではこれを材料に豪ドルが他通貨対比で売られています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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2 comments on “RBA理事会の議事録から”
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アメリカでは、金持ちの人でも学費は本人の負担だったりして、それなのに大学の学費が高くて、卒業時点での若い人の借金が個人消費の足をひっぱっているような話がありますが、オーストラリアではどうですか?
日本では、まだまだ親が学費を出している割合が多いと思いますが、オーストラリアでは大学の学費は親が出してますか?
本人の奨学金やアルバイトですか?
いつもお世話になります。
こちらの大学生の多くは非常に苦学をしています。
学生の多くが奨学金あるいはローンを組み、自分で学費を調達して大学に通っています。
従って、毎年、資金難を理由に中退する学生が全体の1~2割と非常に高く、卒業するのは入学当初の6割程度です(この中には、海外から来た留学生もかなり含まれていると思われます)。
その一方で、金持ちの子供は金持ち専用の私立大学に行って悠悠自適の学生生活を送っています。
所得格差の問題は、中間層の没落といった形で白人のオーストラリア人の中でも起こり、それが、子供の大学費用を出せる親とそうでない親とではっきり現れています。