2014/04/16 14:34 | 昨日の出来事から | コメント(3)
RBA,4月の議事録から
先日、4月2日に開催されたRBA理事会の議事録が公開されました。 主な内容は以下の通りです。
(1) RBAとしては、現在の低金利政策の効果が、より豪経済を下支えすることを確認する為に、現行の政策金利を据え置くことを決定した。
(2) 豪ドルの為替水準については、歴史的に高い水準であり、足元の商品価格が下落しているにもかかわらず豪ドルは割高に推移している。
(3) 去年は、豪ドルの割高感が剥落し、そのおかげで豪経済はバランスのとれた経済成長を遂げることが出来たが、ここ数カ月は、かつての豪ドル高ほどではないながらも割高になってきている。
(4) RBAとしては、豪経済が期待通りの景気拡大基調を辿るまでは、暫く(some time)は現在の政策金利を維持する。
(5) RBAは、最近の労働市場の改善に注目しているが、今後、これが期待通りの失業率の低下に結び付くか注目している。
これを受けて、BK Asset Management のマネージング ダイレクターの Kathy Lien氏は「RBAは今回の議事録では、かつてのような「不愉快なまでに豪ドル高」と言った表現を使わすに、「歴史的な水準から割高である」といった表現にトーンダウンしており、これは、為替市場にとって、豪ドル買い要因になる」とコメントしています。
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3 comments on “RBA,4月の議事録から”
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オーストラリアはもっと国際的な役割を自覚をして日本のような通貨高を容認すべきでしょう。 120円から80円までの1.5倍の上昇速度に日本は耐えたわけで、世界的に見ればファンダメンタルが良く成長余地も大きいオーストラリアは責任を果たすなら、”今でしょう”(笑)
方策はあるわけで世界の為に中国人の積極的な受け入れで人口増加をはかり内需の振興をはかるべきと思いますが、今だに”白豪主義”は強いですか?
クロコダイルさんは、住んでいてどのようですか? 中国人の受け入れ状態はどのようですか?
オーストラリアはアジア地域の国としての自覚はどうですか? イギリス帝国の一員としてヨーロッパの意識のほうが強いですか? 国名からすると、あくまでヨーロッパの辺境ということになりますが、もう少し地域への帰属意識ももってもらってアジアの発展に寄与してもらえるといいですね。 在豪州者のクロコダイルさんのご活躍を期待しています。
いつもお世話になります。
まず、白豪主義についてですが、表向きは1970年代で終わり、こうした人種差別(先住民差別や、白人以外の人に対する差別)は、ないことになっています。
とはいっても、私たちの日本でも、第2次世界大戦後は、日本国内における特定の外国人に対する人種差別や江戸時代につくられた差別階級の人、さらには北海道などに住む先住民に対する差別は、ない事になっていますが、それでも、就職や結婚などで、いまだに一部でそうした差別が残っているのと聞くのと同様に、この国でも、こうした差別は隠然と残っていると聞くことはあります。
それに、今の自由党政権は、イギリスのかつての帝国主義の下にあったオーストラリアに郷愁を抱いています(さすがに、これには、白人のオーストラリア人ですら呆れていますが、、、)。
こと左様に、いまだに、自分たちのアイデンティティは、ヨーロッパにあると思っており、そのような考えの下、自分たちが世界のリーダーを標榜する気は全くありません。従って、スイス フランのように豪ドルだけが独歩高になることはないと思います。
その一方で、自分たちは、経済的にはアジア抜きにしてやっていけないことも彼らはよくわかっており、ビジネスの相手は、中国、日本、インドネシア、そして韓国なのです。 だからこそ、この国は1990年代から現在に至るまで、その恩恵に授かって成長をし続けることができたのです。
豪ドル/円については、私は、豪ドルは対円に対して今後も強含むと考えています。といいますのも、今、オーストラリアで議論になっているのが、これまで労働党政権時代に積み上がった財政赤字をどう減らすかについて、タウン ミーティングは頻繁に行われ「増税か、年金などの社会保障などの削減か、それとも州政府資産の売却か?」が問われています。
とはいっても、豪の財政赤字は、今のところ、まだゼロにすることが可能な範囲にとどまっており、豪連邦政府も、私の住むクイーンズ ランド州政府も、真剣に財政赤字をゼロにしようとしています(私たち日本人は既にモラル ハザードと起こしているのかもしれませんが、そこまでして財政赤字をゼロにしなくてもいいのではないかと思うくらい、彼らは財政赤字の拡大を忌み嫌っています)。
豪の財政赤字は、日本の財政赤字のようにハイパー インフレか、部分的デフォルトでも起こさない限り、財政赤字を適正な水準まで削減できないのと大違いなのです。
この点からしても、日本円の一部を、豪ドルに移す価値は十分にあると私は思います(あとは、タイミングと水準だけの話だけです)。
よろしくお願いします。
まえはし
そちらは一応大陸なのですが、どうも私達と同じ島国に特徴する文化と似ている感じが時々します。 ただ、やはり大陸で面積が巨大ですし、古典的な手法での成長余地があると思えるので、アジア移民を受け入れつつ外需内需のバランスのとれた農業発展、工業発展をしてほしいですね。
今の日本の金利を考えると、リスクが少なく通貨で5%が確保できるように思えますが、豪ドル暴落のリスクは中国要因だけですか?