2013/10/18 15:16 | 昨日の出来事から | コメント(1)
日本は世界一賢い国?!
今週号の英誌エコノミストに、OECDが行った加盟国22か国の読解力、計算力、問題解能力について調査したところ、、日本とフィリピンがほぼ並んで1位でした。 その一方で、最も低いランキングにはイタリアをスペインが位置しています。 特に、興味深いのは、日本やオランダの高校卒業をして社会人になった人の学力は、南ヨーロッパの国々の大学を卒業して社会人になった人のそれよりも優れていることです。
そして、私の住むオーストラリアは、読解力では加盟国中4位でしたが、計算力については、加盟国の平均を下回っています。この結果は、この地に生活をしている私としても、感覚的に「そうだろうなあ」を得心がいくものがあります。 何しろこの国の人は計算が苦手で、なんでも電卓とパソコンで計算したがります(かくいう私も、最近は電卓ばかりに頼ってめっきり計算力が落ちてしまいました)。
一方で、イギリス、ドイツ、アメリカは加盟国中のランキングがあまり高くないのは、高い教育を受けている人とそうでない人の格差が非常に大きく、その背景に親の経済力の違い(与えることが出来る教育環境の違い)が影響しています。また、こうした結果を踏まえて、イギリスでは日本の教育システムを見習う動きがあります。
また、私達のお隣の国、韓国では、55歳の年齢の大人の教育水準は加盟国中、最も低い水準に位置しますが、彼らの子供や孫の教育水準は平均を大きく越えています。
以上の結果を踏まえて、英誌エコノミストは「今回の調査からわかることは、職業に必要な基礎知識を習得することは、労働をより持続維持させ、より高い仕事に挑戦するために必要不可欠であることが分かる。 特に、高校の教育の質を改善する必要がある。 そうでなければ、文章を書いたところで、その中身はたいして意味のないものになってしまう」と指摘しています(南ヨーロッパの国々で失業率が高いのは、財政再建問題もなることながら、根本的に彼らの教育の低さが問題であることを指しているように受け取れます)。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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One comment on “日本は世界一賢い国?!”
開けの明星 にコメントする コメントをキャンセル
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世界一かどうかはわかりませんが、昔カナダに留学した時にあまり英語が達者ではなかったので非常にコンプレックスを持っていました。でも、大学院に入る人のための英語予備学校で知り合った、どの国の学生よりも、自分の方がよっぽど一般的な知識とか、世界のことをわかっている!と思って、ある程度
コンプレックスを解消したのを覚えております。
あれから50か国以上に住んだり、旅して地元の人と関わってきて思うのは、日本人って浅く、広くなのかもしれないけれど、一定のレベルを保った、労働市場にとっては優秀な人材を抱えているよい国なんだと思います。
ただし、今までは・・・・。