2013/09/26 14:42 | 昨日の出来事から | コメント(0)
RBA、ファイナンシャル レビューから
昨日、RBAは定例の半年毎のファイナンシャル レビューを発表し、その中で、特に住宅価格上昇に関する指摘をしていましたので、ご紹介したいと思います。
(1) 最近になって自己管理型年金ファンド(Self-managed Superannuation Funds)が大量に住宅市場に資金を投入しており、その比率は、新規住宅購入の9%近くを占めるまでになっている。
(2) 特にシドニーやメルボルン周辺の住宅市場には、このような投資資金が大量に流れ込んでおり、本来の住宅価格の価値以上に高騰している物件が散見される。
(3) 個人の住宅購入者は、現在の超低金の下、住宅価格が去年の底打ち以来、7%以上も上昇しているからといって慌てることなく、自己資金の安定的な返済計画に基づいて慎重に住宅購入を検討すべきである。
(4) 現在の超低金利が永遠に続くわけではなく、住宅購入為のローンに関しては、少し金利が高くても、将来の返済資金が急増しない為に固定金利の借り入れをある程度は組み入れるべきである。
以上のように、半年毎のファイナンシャル レビューの中で、住宅市場の急騰と住宅ローンの急増に対して懸念を示した形になっています。 一方で、豪の鉱山産業依存型経済の構造改革を進める上で住宅市場は有力な代替産業であり、 RBAとしては、住宅市場は成長してほしい産業であると同時に、住宅バブルになれば、将来的に金融市場や経済を大きく毀損するリスクがある為、これら両睨みの金融政策運営を強いられていることを今回のレポートの中に読み取ることが出来ます。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
現在有料版にはお申し込みいただけませんのでご了承ください。
当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。
いただいたコメントは、チェックしたのち公開されますので、すぐには表示されません。
ご了承のうえ、ご利用ください。