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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2013/01/29 06:33  | 昨日の出来事から |  コメント(2)

あ、あ、頭が、、い、い、痛い!!


おはようございます。

私たちは、統計上の確率については中学の頃から習っていて、たとえば、サイコロをふって1の出る確率は6分の1と知っています。 また、この統計的な数字の意味は、サイコロを何十回(あるいは何百回)もふることによって、次第に1のでる確率が6分の1という数字に限りなく近づいていくことを数学的にも、また、経験上からも知っています。

そして、この数学的に起きうる現象(確率)は様々な分野に応用されて、私たちの生活において将来的に起きうるリスクの予想にも当てはめています。 しかしなから、こと自然災害に関する将来的なリスクの予想は、数学的な学問上の話とは違って、やもすれば自分の命に係わってくる話ですので、そんな客観的な出来事としてしたり顔で済ますわけにはいきません。

読者の皆様は「朝から前橋は何が言いたいのか?!」といぶかしく思われるかもしれませんが、実は、私の住んでいるブリスベンが再び洪水の被害にあったのです! ご存じの方も多いと思いますが、2010年1月にあったクイーンズランド州大洪水の際には、専門家は「これは100年に一度、もしくは、中期的には35年に1度程度の確率で起きるものであり、今後、暫くはこのような大洪水はない(前回の洪水が34年前に起きたため)」と豪語していたのです。 ところが、3年もたたないうちに、再び、ブリスベンの町が水に浸かってしまいました。

2010年1月の大洪水後、被害にあった住宅価格は「再び洪水の被害に遭うかもしれない」との懸念から大暴落し、当時の私は統計上の数字だけを鵜呑みにして「統計的に35年に1度の確率でしか洪水の被害に遭うのであれば、次は35年後だから、そんな先のことの為に、今、住宅価格が大暴落しているのなら、それは絶対に買いだ!!」と周りの人に吹いて回ったのでした。

ところが、何のことはない、これらの住宅は、あれから3年後の2013年1月に再び洪水の被害に晒されてしまったのです! 統計的には、起こりうる事象の回数が更に多くなれば確率的に35年に1回かもしれないが、目先的には、数年に1度の確率で起こりうることも十分ありうるのです。 残念ながら私たちの寿命は、起こりうる事象を何十回も起きるまで生きてはいませんので、結局の処、2010年以降に、洪水の被害に遭った住宅を“安く買った”はずの家が再び洪水の被害に遭い、 安く買った分以上の損失に直面して大損となってしまったのです。

今、日本でも、東日本大震災後、大地震などの将来的な自然災害のリスク(あるいは原発事故のリスク)についてこの統計的に起こりうる事象(確率)から様々な議論がなされていますが、私たちの人生という極めて短い時間(スパン)において、自然災害などの非常の長い間隔で起こりうる事象(あるいは非常に多くの前提条件の下に計算された原発事故の確率)なんて、実は、何の役にも立たないことを今回のブリスベンの洪水の確率から痛感したのでした。

相場の格言にも「安いものには、安いなりの理由がある」とか、「安物買いの銭(ぜに)失い」、更には「君子、危うきに近寄らず」など言われますが、こうした言葉が私の頭を駆け巡り、ただでさえ最近の寒波で風邪気味の私は、まずます頭がガンガンしてくるのでした。
あ、あ、頭が、、い、い、痛い~!!

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2 comments on “あ、あ、頭が、、い、い、痛い!!
  1. ペルドン より
    それには・・

    頭痛薬・・
    は・
    漢方薬・・
    ただ・・
    オーストラリアで・・
    入手出来るか・・
    頭が痛い・・

    35年後を・・
    再び・・信じ・・
    不動の信念・・不動・・産・・・!!!

  2. st より
    お悔やみ申し上げます。

    大変な目に遭われましたね、大阪も70%の確率で30年以内に大地震に見舞われると報道され皆が信じている状況です、集会や講演で演題が「防災について」や「地震の備え」、又広報でも地震関連が多いです、町の防災委員に就いているのでその時は八面六臂の活躍を強いられるようで覚悟はしていますが、この確率もどんなものなのか怪しくも思っています。

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