2012/11/16 06:04 | 昨日の出来事から | コメント(0)
RBA、実質的な豪ドル売り介入?!
昨日、発表されたRBAの先月の外貨準備高は、前月比AUD457million増加して、AUD891millionとなっていました。 市場では「本来、RBAは増えた外貨を売って自国通貨(豪ドル)を買うべきところを何もしないことによって、実質的に為替介入と同じ効果を計ったのではないか?」との憶測が出回っています。
HSBC Australia のチーフ エコノミストPaul Bloxham氏もその可能性を認めながらも「RBAが受身的な為替介入を行っていることを確認するための確認材料がもっと必要である」と慎重な姿勢を示しています。
確かに、これまでの豪ドルは、昨年の11月以来、政策金利を1.5%も引き下げたにも拘わらず、対米ドルや対円に対して比較的高い水準で推移しており、RBA総裁Glenn Stevens氏も、最近の声明の中で「政策金利を大幅に引き下げたにもかかわらず、豪ドルが他通貨対比割高に推移している」と表明し、豪ドル高の影響が豪の輸出や観光などの産業に悪影響が少なからず出ていることを懸念しています。
前回、RBAが為替介入をしたのは、2008年のリーマン ショック後の豪ドル急落した時で、それ以来行っていません。 また、本来はフラットに維持すべき外国通貨準高を意図的に変動させることによる実質的な為替介入を行った例は、最近ではデンマーク中銀が、デンマーク クローネがユーロに対して高くなり過ぎていたことに対応して、実質的なデンマーク クローネ売り介入をしています。
こうした事を受けて豪ドルは。対米ドルに対して売られ易い地合いとなっていますが、一方で、対円に対しては、円が他の主要通貨対比売られる中(米ドル、ユーロが買われる中)、豪ドルも買われ易い地合いとなっています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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