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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2012/11/08 06:38  | 昨日の出来事から |  コメント(1)

日本の企業に社外取締役は いらん?!


おはようございます。

今週号の英誌エコノミストに日本のコーポレート ガバナンス(企業統治:今回の記事では特に社外取締役)に関する記事がありましたのでご紹介したいと思います。

日本の上場企業1668社の内、社外取締役が一人もいない企業は1091社もあり(実に全体の65%)、一人しか社外取締役がいないのは327社、二人いる企業が144社、3人以上いる企業は僅かに106社しかありません。

社外取締役、とりわけ外国人の社外取締役と言えば、昨年のオリンパスの粉飾決算を暴露して解雇されたMichael Woodford氏が思い出されますが、その結末はご存じの通り、Michael Woodford氏が前の経営陣を告訴し、彼を解雇した旧経営陣が粉飾と背任の容疑で逮捕されました。 こうした事からも、日本の企業にあっては、社外取締役は未だ馴染みがなく、特に外国人社外取締役に至っては、何か会社の不都合を外部に暴露されそうでおっかなく、そこに強い拒否反応があると指摘しています。

確かに、日本の外国人社長やCEOと言えば、去年のオリンパスの外国人社長、あるいは、ソニーの外国人CEO等、外国人が社長やCEOになった企業で業績の良くなった企業は殆どありません(と言いますか、実は、自分たち日本人ではどうすることも出来なくなったので外国人に押しつけたのが本音では?)。

また、経団連に至っては「日本の企業において、社外取締役がいない事の何が問題なのか?」と開き直り、元社長、元会長が社長や取り締まりの人事に口出しする日本の多くの企業にとってみれば、「これまでの会社の事情や経緯も何も知らない者に何が分かる?!」と言って、のっけから相手にしません。

英誌エコノミストは「確かに過去の日本の企業統治の在り方(身内だけで企業統治をする方法)は、それなりに効率も良く、うまく機能した時期もあったが、現在のように、日本国内にあって少子高齢化が進み、日本国内だけでは企業の拡大が図れない現状においては、どうしても海外に進出せざるを得ず、その際には、海外の事情の分かる取締役、あるいは、他の外国の企業と比較された時、社外取締役がいて企業ガバナンスが正常に機能しているかどうかが、厳しく問われる時が来る」と警告しています。

私個人的には、社外取締役がいるからと言って、あるいは外国人取締役がいるからと言ってコーポレート ガバナンス(企業統治)がうまく機能するとも限らないと思うのですが、、、、

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One comment on “日本の企業に社外取締役は いらん?!
  1. ペルドン より
    いらんかいるか

    うまく・・
    機能する・・会社なら・・
    いらんでしょうし・・

    うまく・・
    機能しない・・会社なら・・
    いるでしょうね・・

    機能のパラドックス・・
    あるいは・・
    社外取締役のパラドックス・・・(笑)

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