2012/10/25 06:02 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、第2四半期のインフレ率は+1.2%
昨日、ABS(オーストラリア統計局)が発表した豪の第2四半期のインフレ率は季節調整後で+1.2%で、季節調整前のインフレ率は+1.4%でした。 事前の市場関係者の予想は季節調整前で+1.1%でしたので予想よりも高い数字となりました。 この結果、季節調整前の前年同期比のインフレ率は2%となり、市場関係者が予想していた1.7%よりも高いインフレ率となっています。
短期金利市場では、昨日の数字の発表前までは、11月上旬に開催されるRBA理事会での政策金利0.25%引き下げを65%織り込んだ水準で取引されていましたが、発表後は引き下げの50%を織り込む水準まで売られています。 また、為替市場では「目先的に政策金利の引き下げが遠のいた」との思惑から、豪ドルは対米ドルに対して0.4%上昇しました。
昨日の数字の主な内訳としては、家計部門の物価が、電気、ガス、その他の国内の燃料を中心に3.2%上昇しています。これは7月に導入された二酸化炭素税導入による価格上昇分が反映されたもので、他にも食料品、医療関連も同様に上昇しています。
今日の数字を受けて市場関係者の見方は大きく二分しています。
Royal Bank of Canada のエコノミストSu-Lin Ong氏は、「世界的な景気後退期にあって、RBAが懸念を表明している豪の実体経済や労働市場が今日の数字で改善するとは考えられず、11月上旬にはRBAは政策金利を引き下げるであろう」とコメントしています。
その一方で、the Commonwealth Bank of Australia のチーフエコノミストMichael Blythe氏は「RBAは、これまで通り金融緩和政策によって豪経済を下支えするスタンスは変えないものの、次の理事会での政策金利引き下げには『ちょっと待った』をかけるであろう」とコメントし、次のBA理事会での政策金利の引き下げには慎重なスタンスです。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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