2012/10/03 06:19 | 昨日の出来事から | コメント(1)
RBA、政策金利0.25%引き下げ
昨日、RBAは市場の事前の予想に反して、政策金利0.25%の引き下げを決定しました。 理事会後のRBA総裁Glenn Stevens氏の声明の主な内容は以下の通りです。
(1) 本日、我々は政策金利0.25%を引き下げた結果、(リーマンショック以来の低水準である)2009年の水準にまで政策金利は下がった(金融緩和をした)。
(2) 背景には、世界経済が失速するとの見通しがここにきて更に顕著になってきたからである。主だったところとしては、アメリカ経済は非常に緩やかに拡大しているものの、ヨーロッパ経済がマイナス成長に陥っている。
(3) 中国経済に関しては、数か月前に私がコメントした時に比べて、不透明感が更に高まっている。
(4) その結果、(オーストラリアを含む)アジアの周辺諸国の経済成長も減速する可能性が高まった。特に、豪輸出は昨年のピーク時に比べて既に10%も下落しており、今後、更に下落することが予想される。
(5) 現在の豪経済は、今の処、ほぼ予想通りのトレンドで経済は拡大しているが、来年には設備投資はピークを打つ可能性があり、場合によっては,前倒しでピークを打つ可能性が出てきている。
(6) 来年に向けて先進国の経済成長はもう少し減速すると予想され、一方で、豪国内のインフレは引き続き目標とする範囲内に収まることが予想されることから、理事会では、金融政策をもう少し緩和気味に運営することを決定し、今回の0.25%の政策金利の引き下げとなった。
短期金利市場では、今日のRBAによる政策金利の引き下げ後でも、今後1年以内に更に0.75%の政策金利の引き下げを織り込んだ水準で取引されており、金利の先安観は市場の中に強く残っています。
また、これにより、主要銀行は一斉に貸出金利を20bp引き下げることを決定し、モデルケースとして、30万ドルの住宅ローンを持つ家計の毎月の支払金利は48ドル軽減されます。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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One comment on “RBA、政策金利0.25%引き下げ”
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愚図の・・
理事会にしては・・勇猛な決定・・
後は・・
一段一段・・下りの階段・・・