昨日、ＡＢＳ（オーストラリア統計局）が発表した２０１２年第２四半期の住宅価格は２０１０年第４四半期以来、初めて上昇に転じてプラス０．５％でした。　地域別ではシドニーとダーウィンの不動産価格の上昇が著しく、それぞれ１．４％と５．１％の上昇となっています（これらの地域は過去において最も売られた地域であり、反発も大きくなった形になっています）。

また、これとは別に民間の住宅調査会社ＲＰ－Ｄａｔａが発表した７月の住宅価格は、前月対比０．６％上昇したと発表しましたが、それでも前年同月対比では２．４％低い水準となっています。

ＡＮＺのエコノミストは「賃貸住宅市場では、これまでの不動産価格の低下にもかかわらず、賃貸料は上昇しており、これによって不動産投資としての利回りが上昇した為に、新規住宅取得者や不動産投資目当ての投資家が不動産市場に戻ってきた」と指摘しています。

また、別の市場関係者は「不動産市況はＧＤＰの数字に大きくかかわっており、更には消費者の信頼感にも強く連動している。　したがって、今日の数字によって、今後、豪のＧＤＰや消費者心理は上向くのではないか」とコメントしています。