2010/09/16 11:24 | 昨日の出来事から | コメント(0)
緊急報告: ヘッジ ファンドの現状と世界の為替市場の規模
1.ヘッジ ファンドの現状
2008年のリーマンショック以降、ヘッジ ファンドは、絶滅の危機に晒されましたが、今年に入って入ってからのパフォーマンスは以下のようなっています。
6月時点の総残高 1.51兆ドル
6月のパフォーマンス(前月比)−0.59%
6月のベンチマークMSCI(前月比)−3.56%
以上から分かるように、ベンチマーク対比下げ幅が少なく健闘していることが分かります。
6月の増加金額 5.06bn
6月の減少金額−4.78bn
(償還を含む)
尚、5月、6月は、マイナスのパフォーマンスでしたが、7月はプラス1.2%となっています(速報値)。
また、年初来のパフォーマンスとしては、依然としてベンチマーク(MSCI)対比5%アウト パフォームしていますので、ヘッジ ファンドとしては、余力があります(ユーロ急落で儲けたところが多いのと、NY株式が比較的好調であったことが主たる要因のようです)。
2.現在の為替マーケットの内訳
折しも先週号の英誌エコノミストに世界の為替マーケットの規模とその中身についての記事かありましたので、ご紹介します。
長期的には、2004年の2兆ドルから、2007年には3.3兆ドルと為替市場の規模は72%も拡大しました。 そして2007年から2010年には約4兆ドルと20%の増加にとどまっています(2008年のリーマンショック以降、レバレッジが大きくかけられなくなったため)。
内訳的には、2010年時点では、インターバンクのスポット取引が全体の39%の1.5兆ドル程度しか占めていません(ちなみに1998年には当時のマーケット全体の63%を占めていました)。
そしてスワップ取引が2兆ドル弱を占め、その他のフォワード取引が0.8兆ドルを占めています。
つまり、今や為替市場は、60%近くが現物取引以外の取引を占め、プレーヤーもノン バンクといわれるヘッジ ファンドや年金ファンドの割合がスポット マーケットの半分以上を占めるまでになっています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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