2010/09/07 05:32 | 昨日の出来事から | コメント(4)
英誌エコノミストが見た民主党代表選 〜自滅〜
今週号の英経済雑誌エコノミストが今度の民主党代表選挙について記事を掲載していましたので、主な内容をご紹介したいと思いますが、小沢氏に対して非常に否定的な記事となっています。
まず、小沢氏を「破壊者(The destroyer)と称し、彼は日本の政治の密室(back room)を仕切ってきた経歴を持ち、過去に同盟(alliances)を破棄し、政府を転覆させ、(政治の)透明性と他の(政治的)規範を西洋の物まねと軽くあしらって扱っている」といきなりこき下ろしています。 更に「最近の策略は最もひどい。即ち、現職の菅首相に挑戦して、この1年間に3人の首相を引きずり下そうとしている(麻生内閣、鳩山内閣、菅内閣)」と続き、その上で「更に悪い事に、彼(小沢氏)は、戦後55年続いた自民党一党独裁政治を終わらせた選挙民の民主党に対する信頼すら破壊しようとしている」とたたみかけています。 そして「日本の民主主義の良識の為にも、そして言うまでもなく将来の為にも、民主党は小沢氏を拒否し、彼の象徴する全てを拒否しなければならない」と訴えています。
そして、最後の章ではサブタイトルに「勇敢であれ(Be Brave)」 と題をつけて、「小沢派の人たちは、彼を支持する以外に選択の余地はないと感じるかもしれないが、民主主義とは選択する事であり、目先の事だけにとらわれてはいけない」とまで言っています。
その一方で、「菅氏は、先の選挙で消費税引き上げの必要性を訴えるヘマをして大敗したが、再び世間の注目を得ようとした鳩山氏の仲介を無視して小沢氏との密室談合を拒否した。 世論はこうした動きを支持し、菅氏が小沢氏と堂々と戦う事に満足しているようである」としています。
最後に、英誌エコノミストは「もし、民主党が自身の派閥のボスを裏切れないという事ではなくて、一般選挙民の民意に対して正直であるならば、菅氏の下で(選挙後に)致命的な党分裂を起こす必要ない。
(この一年間、民主党は)自民党を野党に追いやり、今年6月には辞任して当然の鳩山氏を退け、翌月には、今度は菅氏に対して(参議議員選挙の敗北を受けて)一撃(退陣要求)をした。 もし、民主党が小沢氏を次の代表に選ぶならば、それはもう(党として)どうしようもない」と締めくくっています。
果たして、ここまで“熱く”語った英誌エコノミストの思いは、今度の民主党代表選に届くのでしょうか。
私としては、内容はともかくいつもは冷静で皮肉交じりの英誌エコノミストなのに、今回の記事の異様な“熱さ”に違和感を覚えたのでした(何か別の違う力が働いているような気が、、、)

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4 comments on “英誌エコノミストが見た民主党代表選 〜自滅〜”
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反面教師・・大賛辞・・
エコノミスト他・・有力紙も・・口角泡を飛ばす・・大層御親切・・輸入御忠告・・円高で安くなった・・
それだけ・・
小澤候補を・・真っ当なる・・評価・・
欧米で通用する・・政治家・・
経済大国とそんな政治家が・・結びつけば・・
面白くない・・日本脅威論・・戦争の古傷が・・急に疼いてきた・・
我々・・ジャパニーズの自尊心を・・擽る・・急に愛国心に・・燃えてきた・(笑)・・・
これはヒドいですねー。何か恨みでもあったんでしょうか。
不人気ごときではオザワは止められないって、どんだけ悪人やねん(笑)
ここでカンさんを通したら、消費税増税を認めたと思われるんではw
小沢さんの言ってることを聞くと、対外協調より自国利益を追求する姿勢を感じます。日米安保は最低限、第七艦隊さえあればいい、沖縄の米軍基地は要らない。為替は欧米や近隣国が自国通貨安を望む中、単独介入を主張し、円高を利用した資源等購入を考える。外国、特にアメリカなどから見れば容認しがたい指導者に見えるのでしょうね。ただ小沢氏を選択した場合、日本人もこれまでの対米従属外交に安住していたのを変える勇気があるかどうかを問われることになると思います。