プロが語る世界情勢・政治・経済金融の最前線!

The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2011/07/31 22:52  | 昨日の出来事から |  コメント(2)

 語学留学もナデシコ現象?!


昨日、以前にもお話ししました「ニューギニア航空」でオーストラリアに戻ってきました。 驚いたことに客室乗務員が日本に帰ってきた時のスタッフと全く同じで 彼らは週に2回、パプア ニューギニアから日本まで来ては、1時間半後には「とんぼ返り」で帰国するハード スケジュールでした。 そして出てくる食事も、日本に帰ってくるときと全く同じ物でした(でも、あるだけましなのか)。

また、先日の中国鉄道事故のあまりの杜撰さをみて、「ただ、安い!というだけで、飛行機会社を選ぶのも考えものだ」と、次回からニューギニア航空を利用する事は考え直そうかとも思いましたが、もう、この年になってくると、人生に対する執着もだんだん減ってきて、「もし、万一の事態になれば、「それもまた人生」と諦め気分になりながら、チェックイン カウンターに並んだのでした。すると、僕の前に20代の男性が並んでいて、彼が「この列は、ニューギニア航空ですか?」と尋ねてきたので「はい、そうですよ」と返事をし、その後は、チェック インまでの間、しばし話し込んだのでした。 

聞けば、彼は社会人2年目で、何でも一人で海外に行くのは始めてで、オーストラリアのブリスベンで1週間のホーム ステイをしながら、語学学校に行くとの事。  「たった一週間、現地で勉強したくらいで、英語がモノになるの?!」と思いましたが、そこは敢えて口にせず、逆に「君たち、若い世代の人たちが、自分の休暇を使って短いながらも語学勉強をするのは偉いね!」と褒めたのですが、更に話し込んでいくうちに、彼が「英語の教師」しかも高校の英語の教師ときいて、私は「君は、英語の教師なんだろ?!しかも高校の?! それが、今頃になって、初めて外国旅行をして、外国の語学学校で1週間だけの英語の勉強をするって、一体、今まで英語の勉強はどうしてたの?!」と詰問したところ、「そ、そうなんですよ、、、ちょっと恥ずかしい話ので、今回は、皆には内緒で、、、」と頭をかく始末。 私は、「う〜ん、日本の将来は暗いなあ〜」と思わず唸ってしまいました。

その後、彼とは別れてチェック インを済ませ、飛行機に搭乗して自分の席に座っていたら、中学生ぐらいのかわいらしい女の子が僕の隣の席にちょこんと座わり、その後は何やらごそごそしている様子。 中年のおじさんが覗き込んで「変態オヤジ」と間違われては、こっちがたまらないので知らないふりをしていたのですが、あまりにも落ち着かずにカバンを開け、パスポートやチケットを覗き込んでゴソゴソしているので「どうかされましたか?」と尋ねると、彼女が言うには、一人で海外旅行するのは初めてで、今から、フィージーに英語の短期留学とホーム ステイをするとのこと。 年齢を聞けばまだ中学2年生で、 道理でさっきから「簡単に話せる英会話」本を開いては、キャビン アテンダントに何て言おうか英会話をチェックしていたのでした。 キャビン アテンダントから「ビーフにしますか?それともチキンにしますか?」と尋ねられて、彼女が「ミート!」と答えていましたが、その頑張って喋っている姿は、とても微笑ましく、頼もしく思えました。

この日、わたしは、2人の日本人の短期語学留学生と話をする機会があり、一人は、オロオロしている20代の男性で高校英語の教師、一方は、 そわそわしながらも気丈に構えてフィージーまで一人で語学研修に向かう中学2年生の女の子を見較べて「サッカーのワールド カップではないけれど、今、日本では男の人よりも女の人の方が、ずっと しっかりしているし、頑張っているな」と、感心しつつぼんやりしていたら、突然、私の前の席に座っていた20代後半と思しき日本女性が「ガバッ」と私の方を振り返り、「すみません! 私の頭の髪を止める輪ゴムを落としたようなので、探してくれませんか?!」ときた。
私は「 はあっ?! 髪を止める輪ゴムですか?」と自分の足元を見ましたが見当たらず、「見当たりませんねえ」と言うと、その女性は「そうですか!じゃあ、もう、結構です!!」と怒ったような顔をして元の前の方に向きを変えたのでした。

まるで捨て台詞を言われた私は「何か、悪い事をしたっけ?!」と自問すれど、自分の非が思い当たらず、 ただ、後味の悪さだけが残り、「どうして僕はこんな思いをしなければいけないのだろう?」と考え込み、「いやはや、当世の大和ナデシコは、サッカーに限らず、色んな意味で強くなったようだ。 その一方で、私も含めた日本男子は、それにどう対処してよいものやら」と、今の何かとやり辛くなったご時勢を嘆くしかなさそうです。

クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
現在有料版にはお申し込みいただけませんのでご了承ください。

当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。

2 comments on “ 語学留学もナデシコ現象?!
  1. ベルドン より
    現象

    ニューギニア航空に・・
    乗らない事ですね・・・(笑)

  2. にゃん。 より
    現代の仮面ライダー

    おはようございます。
    テレビがつまらないので最近、ケーブルテレビをよく見ます。お気に入りは銀河英雄伝説と十二国記の再放送・・・て、両方アニメですね(苦笑)
    で、たまたま見かけた番組で仮面ライダーの解説していました。

    時代とともに、「ヒーローがなんのために戦うのか」というテーマが変わっていくそうで・・・最近になると、お金のため?とか、自分の永遠の命? とか、自分の環境のために戦うそうです。

    このあとどんな仮面ライダーが出てくるだろうか? という話題になったところ、今度は「草食男子」の仮面ライダーが出てくるかも!というコメントが・・・
    自分のためどころか、ママとか彼女とかにせっつかれて戦うわけです「ほら、行かなくちゃダメでしょ?」とか(笑)

    そんなヒーローは見たくない・・・

    仮面ライダーはよく知らないのですが・・・自分の欲求を追及する社会のあとは、自分で動くことを厭う社会になってるってことなんですかね?? 

    結局、男性中心で社会は動いていて、いまはただ、男性が楽したいだけなんだと思うのですよね。
    だから、女性が強い、女性の時代・・・なんて持て囃されているのは、まやかしに過ぎないと思っています。

    女性ががんばれる世界はいい社会だと思いますけど、がんばりすぎなくちゃいけない社会にはしてほしくないです・・・
    だから、女性の「強さ」を勘違いする女もでてきてしまうんですよね・・・

    子供がみる番組くらい、男性が強くあってほしいですね。

ベルドン にコメントする コメントをキャンセル

* が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

いただいたコメントは、チェックしたのち公開されますので、すぐには表示されません。
ご了承のうえ、ご利用ください。