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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2010/06/22 05:45  | 昨日の出来事から |  コメント(1)

主要各国の新聞広告収入比率の比較


おはようございます。

今週号の英経済雑誌エコノミストにOECD主要国の新聞会社の収入全体に占める広告収入の比率を比較した記事がありましたので、ご紹介します。 ご存じのように世界的には、新聞はインターネットに取って代わられ、そちらに広告収入がシフトしつつある上に、2008年の金融恐慌以後、広告収入が更に激減して廃刊に追い込まれた新聞が続出しました。

主要国の中で新聞会社の広告収入比率が最も高いのはアメリカで、実に総収入の87%が広告収入で賄われています。 2番目に大きいのはカナダで78%、3番目にアイルランドの65%程度と続きます。 その後はチェコ、トルコ、ギリシャの60%近辺が続きます。

一方で、広告収入の占める割合が最も少ない国は日本で、収入全体に占める広告収入の割合は僅かに35%で、残りは読者の購読料で賄われています(だから新聞代が高い!)。次に広告料の依存度が低い国はデンマークの38%、オランダの45%、イタリアの50%弱となります。

新聞会社の収入の大半を広告収入で賄われてきた国の読者にとっては、これまで安い新聞代で情報や論説などの解説を享受できましたが、ここに来て廃刊や値上げをする新聞が続出し、これまでのように安いコストで情報を得る事が困難になり、更にコスト削減からくる情報の劣化や希薄化を受け入れざるを得なくなってきています。

ところで、私の住むオーストラリアは、世界のメディア王ルパード マードック氏率いるマードック系(保守党支持、かつ親米、親イスラエル、親中国)と、もうひとつのメディア界の重鎮ケリー パッカー氏(2005年死去)が率いてきたケリー パッカー系に大きく分けられ、それぞれの主力紙はグル―プ企業の広告料で大半が賄われているおかげで、安く購読できます。 しかし、その一方で新聞内容はグループの思想や政治色が非常に強く出て、例えばイスラエルを全面的に支持し、チベットのダライラマを一方的に攻撃する記事を読むと、「オーナーとグループ企業の広告料で賄われているから安く新聞を読めるとは言え、あまりにも偏った記事も考えものだ」と時々、うんざりしてしまいます。

そもそも、情報に完全な中立性や公平性等あり得ませんし、求めても無理なのはわかりますが、「せめてそのように努めて書かれた記事や解説」を約束されるのであれば多少の購読料の高さは仕方ないのでないかと、オーストラリアの新聞を読んで思います。

クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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One comment on “主要各国の新聞広告収入比率の比較
  1. ぺルドン より
    新聞・・

    多少の購読料の高さは・・

    多少の・・では・・クオリティが高い・・新聞は絶対読めませんぞ・・

    日本の全国紙・・全国組織を維持する負担に・・首が絞まり・・奈落の衰退・・再販売価格維持制度を弄られ・・系テレビを弄られ・・
    タブロイド版で生き残りましょう・・クオリティが高い・・スキャンダル・ピンク路線で・・生き残りましょう・・・
    競馬・競輪・競艇・・専門誌から巻き上げましょう・・
    記者のサラリーは半分・・これでやっていけますぜ・・
    そうそう・・今日の運勢を一面に・・・

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