2009/11/26 06:43 | 昨日の出来事から | コメント(0)
RBA副議長の講演から
昨日、オーストラリア統計局は、9月期(2009年7月―9月)の建築関連の最終集値は前期比2.2%の上昇と発表しました。特に公共部門(政府の景気刺激支出)が前期比17,6%の増加となっており、景気を大きく押し上げています。 統計値的には金融政策面からの景気刺激の必要性をますます必要としない数字となっています。
また、これに合わせて、RBA(オーストラリア準備銀行)の副議長のRic Battellino氏がオーストラリア住宅協会で講演をし、
(1) オーストラリア経済は、これまで18年間経済成長を続けてきたが、最近になって新しい成長局面入りをし、今後数年間にわたっても経済成長を続けるであろう。
(2) 特に、鉱業生産は、既に過去最高の水準にまで上昇しており、今後、5年間は堅調に推移するであろう。
とコメントしました。
これを受けて、市場関係者の間では、RBAは12月上旬に開かれる金融政策決定会合で、更に公定歩合を0.25%上げるであろうとの見方が大半を占め、短期金利市場でも、0.25%の公定歩合を70%織り込んだ水準で取引されています。
為替市場も、この講演を受けて、一時豪ドルが買われましたが、後続の買いが続かず、現在は0.92ドル台前半で取引されています。
ANZのエコノミストAlex Joiner氏も、「政府支出が景気を大きく押し上げているので、金融面での刺激策を修正させることに対して青信号が出た形になっている。」と述べ、RBAがこれまでの低金利政策から通常の金融運営に政策を修正する動きを今後も継続するとコメントしています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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