2011/11/29 05:51 | 昨日の出来事から | コメント(1)
通貨としてのユーロの正念場?!
ユーロ危機については、読者の皆様は既によくご存じあり「もう聞き飽きた!」とおっしゃる方もいらっしゃるのではないかと思います。
ですが、今回のユーロ危機は、危機の度合いとしては2008年のリーマンショックを既に超えており(地域差はありますが)、1931年のイギリスポンドの金本位制放棄、1971年のアメリカドルの金本位制の放棄に並ぶ歴史的出来事です。
と言いますのも、ギリシャの財政危機に始まったユーロの信用不安は、今や、通貨としてのユーロが崩壊するかどうかの正念場に差し掛かっています。
今週号の英誌エコノミストは、「これが本当の終わり?:Is this really the end ?」と題し、通貨としてのユーロが、今、維持できるかどうかの『待ったなし』状態にまで追い込まれている」と指摘しています。 そして、この通貨危機を乗り越える為には、EUの首脳が集まって「小田原評定」をしている猶予はもうなく、しかも、「やらなければならない選択肢も非常に限られてしまっている」としています。
その限られた、しかも緊急を要する選択肢は「ECBが最後の貸し手として、EU加盟国の国債を無制限にしかも長期間にわたって買い取ること」であり、 更に「各国が発行している国債を『ユーロ債』として共同で発行する方式を導入すること」だとしています。これに対してドイツが、「『ECBの参加国の国債買い取りはEU設立条約に反する』あるいは、中央銀行による国債の無制限の買い取りは『憲法に反する』と言って反対しているが、この非常事態にこれに反対する事は『通貨としてのユーロを放棄することに等しい』」とドイツに決断を迫っています。
今、ヨーロッパの高官たちは、自分たちがユーロを創設した時に、今回のような危機に対する準備を怠ってきた愚かさを嫌というほど思い知らされ、今後のこうした危機に対する対応を色々と協議し始めていますが、まずは、目の前の危機を乗りえるには、どうしてもドイツに同意を得なければなりません。
結局のところ、「通貨としてのユーロが存続するか、あるいは崩壊するか」は、ドイツの判断にかかっており、何のことはない、「通貨としてユーロ」は、設立当時に言われたような「EU参加国の通貨バスケット」でもなければ、かつての「フランス フランとドイツ マルクの融合通貨」でもなく、「ドイツ マルク」そのものに他ならないことを示しています。 そうであるならば、今後は、このドイツ マルク(ユーロ)が大きく売られた際には、更に売りこむのではなく、寧ろ「買いの目」で見るべきではないかと私は考え始めています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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One comment on “通貨としてのユーロの正念場?!”
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・・この非常事態にこれに反対する事は『通貨としてのユーロを放棄することに等しい』」とドイツに決断を迫っています・・
ぐっちーさんなら・・
主語が無い・・と叫ぶでしょう・・
しかし・・
御心配なく・・日経なら・・大手を振って・・就職出来ます・・
あちらさんのコラムが・・
既に・・鋭く・・指摘しているように・・
ユーロ化になる以前から・・
今日の問題は判明していた・・
にも拘らず・・
ジゴロ顔負けの諸国を・・客引きし・・
まるで・・毛細血管なら大したことない・・と軽んじたが・・海綿状組織に・・流し込めば・・
如何なる変化・・巨大化するか・・男も女もわかっていた・・
にも拘らず・・
ヨーロッパのエリートは・・無視し・・唯一の解決から・・顔を背けている・・
でありますから・・
まだまだ・・
道はありますぞ・・・
とりあえず・・
左の頬を・・差しだしましょう・・・