2009/11/01 09:24 | 昨日の出来事から | コメント(2)
日豪、銀行事情の比較
オーストラリアの銀行事情は、お世辞にも便利とはいえません。否、便利なサービスを受けるためには高いお金を支払わなければならないと言った方が正しいのかもしれません。
まず、口座維持費が取られます。 月にATMを2回までの使用であれば毎月2ドル、それ以上使いたければ残高にかかわらず毎月5ドルの口座維持費が取られます。
そして、振り込みは日本に比べて10年以上は遅れている感じです。
オーストラリアでは、同じ銀行の支店間では、午後6時までにアクションすれば同日に振り込まれますが、違う銀行間では翌日に振り込まれ(所謂バッチ処理をするため)、それ以降であれば更にその翌日に振り込まれます。 木曜日の6時以降に他の銀行に振り込みをインターネットですると、月曜日にならないと振り込まれないことになります(土日は休みの為)。
しかも、シドニーメルボン時間の6時と決められており、時差の要因が更に決済時間を遅くしています(これは、地理上の問題なのでいたしかたない部分です)。
はっきり覚えていませんが、かつての日本も同様の処理方法でした。しかし、彼らの説明によれば、これがオーストラリアのスタンダードであると言わんばかりです(決済にかかる時間は短ければ短いほど決済リスクが少なくて済み、金融システムに与える影響は小さいはずですが)。
ところで、先週号の英経済雑誌エコノミストに、国民一人当たりの預金口座の保有数についての比較が出ていました。
それによれば、基本的にはお金持ちの国ほど、国民一人当たりの預金口座数は多くなる傾向がありますが、それに加えて国民性も影響します。マレーシアの3.5口座、ギリシアの3.3口座、スペイン、アメリカの3口座、等、ちょっと違った姿が見えて興味深く読みました。
ところで、日本はどうなのでしょうか? エコノミストでは日本の預金口座数は出ていませんでしたが、同様の比較をすれば日本はダントツで一番多いのではないでしょうか。 メガバンクに1つか2つ、郵便局に地方銀行、農協に、信金信組、等など、みなさんは、いくつ預金口座をお持ちですか?
そして質問ですが、そんなに預金口座が必要ですか?
経済学的には多くの口座は非効率で必要ないことはよくわかるのですが、あればあったで意外とこれが便利なのです。
かく言う私も、何故か5−6口座あります。 家の口座、海外口座に、へそくり口座に、、、、、
(おっと、よしましょう、他人の懐を探るような話は、、、、)
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2 comments on “日豪、銀行事情の比較”
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何年か前の新聞の社説に、銀行のATM手数料100円は社会的コンセンサスといった銀行に対して、反論する内容が掲載されていた。大手新聞の論調としては珍しく、「100円が社会的コンセンサス」と言った銀行の態度を猛烈に批判していた。ところで、オーストラリアの銀行も利用する毎に100円程度の手数料を取られるのですか?しかも土日、深夜が割高になるようなおまけまでついてくるのでしょうか?
明けの明星様、
コメントありがとうございます。ご質問の件ですが、少なくとも私の使っている銀行カードでは、ATMを使うたびに、たとえば100円(もしくは何らかの手数料)や、深夜料金や、土日割増手数料は取られることはありません。
日本の銀行は、以前は安い手数料で利用できましたが、ご指摘の通り、いつの間にか(とくにこの10年の間に)、非常に高いサービス料を支払うような仕組みに変わってしまいましたね、、、。
だったら、口座管理料5ドルを支払って、使い放題の方が、安いですよね。
貴重なご指摘、ありがとうございました。