2011/05/20 05:50 | 昨日の出来事から | コメント(3)
衰退する日本に負けるもんか!
別に今に始まった事ではありませんが、昨日発表された日本の第1四半期のGDPは予想以上に悪く、この期に及んで「日本経済が云々」といった類の事を、とやかく言うつもりはありませんが、それでも身の回りで日本が衰退していく出来事を目の当たりにし、しかも、それが実際の自分の生活で不利益となって跳ね返ってくると、身にこたえるものがあります。
最近、オーストラリアでは日本人の観光客がめっきりいなくなりました。 特に、ゴールド ゴールドコーストは、一頃は日本人だらけで、ホテルの英語の館内案内全てに日本語がついていたのですが、最近、あるホテルでは、かつての日本語案内の上に中国語の案内「シール」を張り付けているのを見て、実感として日本が中国にとって替わられたことに憮然とし、「いくら、日本人観光客が減ったとはいえ、それに経費節減とはいえ、シールはないだろう!シールは!!」と中国語で書かれたシールを睨みつけ、気がつけば、そこらあたりのシールを剥がしまくっていたのでした。 すると、シールの下からボロボロになった日本語が出てきて、それを見て余計に悲しいやら、腹が立つやら、、、、。
更に、オーストラリアと日本を結ぶ飛行機も、以前は私の住むブリスベンにはJALの定期便があったのですが、それがカンタス航空との共同便に変わり、そして今回のJAL再建に伴ってそれすらも廃止。 そこに追い打ちをかけるかのように、辛うじて生き残っていた格安航空会社も、以前の毎日直行便から週に3便となり、つい最近には週に1便だけの直行便となり、それ以外の便では乗り継をして4時間近くも余計に時間がかかるようになってしまったのでした。 「あ〜、どんどん日本が遠くになっていく! それに、次第に高い値段を払わないと日本に帰れなくなってきている!」と、気が滅入ってしまいました。
そんな話を現地の日本の旅行会社の担当者にしたら、その担当者も「ええ、そうですよねえ〜」と相槌を打ちつつ、(失礼にも)パソコンに向かいながら上の空(うわのそら)で聞いていたのですが、突然、急にこっちを振り向いて「でも、元気出して下さいよ!それに取って替る『いい飛行機会社』がありますよ!」と言うではありませんか。
「ほお〜っ! 元気の出る『いい飛行機会社』?! それってどこ?」と身を乗り出して尋ねたところ、
その担当者は、二ヤリとして「パプア ニューギニア航空ってどうです? 安いし、乗り継ぎ中継地点は日本までのフライトの一直線上にあって、1回のトランジット(乗換)が必要ですが、直行便で飛ぶのと1時間半しか変わりませんよ!」
「げえ〜〜っ?! パプア ニューギニア航空?!そんな飛行機会社があるの?」と絶句し、とっさに未開発の熱帯雨林のジャングルと、現代文明に接したことのない新石器時代の原始人が10数年前に発見されたことを思い出し、「そ、それって、プロペラ機?それとジェット機?本当に飛ぶの?? シートベルトはちゃんとある?それに、天井見上げたら青空が見えたりしない?」と矢継ぎ早に尋ねると、 担当者は笑いながら「冗談を言わないでくださいよ! それじゃあ飛行機が墜落してしまいますよ!!ここの航空会社の飛行機は、勿論、ジェット機で、最新のボーイング767ですよ。 何しろ、この飛行機会社は、日本への貨物便、特に、マグロの空輸で儲かって羽振りがいいんですよ!」
「そう、、、マグロの空輸貨物でね、、、 そうか!我々も、日本が衰退しようが、時代が変わろうが、こんなことで負けていられないもんね!!」と意気投合し、結局、今年の夏は、マグロの空輸貨物と一緒に日本に帰る事にしたのでした。
もし、日本でお会いした時、魚臭かったらそのせいだと御勘弁ください!
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3 comments on “衰退する日本に負けるもんか!”
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パプアニューギニア航空は最近、格安航空券として顔を出していますが、なるほど、マグロで儲かっているとの事情があったのですか。納得しました。
先日、プーケットに遊びに行った際、日本人相手の居酒屋がロシア人用に代わっていました。日本の存在感は薄れているのは豪州だけではないようですね。
なのでしょうねぇ・・
気が付くと・・
前橋さん・・現代ロビンソン・クルソーか・・現代俊寛か・・?
冷凍マグロも・・その内・・需要が萎み・・月一便・・セスナで・・
多分・・
今回の大事件を切欠に・・
日本人の内面が・・崩壊し・・立ち直るには時間・・
少なくとも・・
原発を鎮めないと・・
話は何も進まない・・・
日本に住む当方の頭には最近、シュレジンガー方程式ならぬ、自己負担方程式がこびりついて困っております。
将来の税負担X社会保障費の自己負担Xインフレ率=一定
要するに自分の懐からお金をむしり取られないような甘い言葉や思いにひたっているとインフレで全部すってしまう、という方程式です。
このような不安方程式は霞ヶ関、永田町を含めた他の人たちの脳裏にもあるようで、管総理が素人っぽく消費税をもちだすのも納得できます。
このような認知面での重りに加えて、ここ20年、日本人の所得は実際に増えないばかりか減少傾向といいますから、海外でお金を落とす意欲や能力は減退することは当然かと思います。
問題はそこからで、日本が超長期衰退期にはいったのか、戦国時代、明治維新、太平洋戦争、といった一過性の動乱から何か新たな体制がこれから生まれる時期なのかが、わからないところです。
どちらにしても、当方は医療現場で時間をすごしているものですが、正直、(公的負担で支えられている)現在の日本の医療制度で飯を食っている(半)公務員はたぶん惨めな状態になるような予感がしております。
でも、覚悟は出来つつありう、これからに日本のリーダーには悪いニュースを正確に国民に伝え、痛みはともなうでしょうが有効な作戦を語ってくれるような人物を選びたいと考えております。本当に前回の衆議院選挙で民主党に一票を入れたことは当方の一生の不覚でした。
また、今回の原発事故についても、当方はこの程度で収束するなら負担は重いでしょうが、何とかなると思います。むしろ、尖閣のような、非虐待児のように他国から殴られても遠巻きに吠えるだけの外交軍事対応は日本人の自尊心を深く傷つけ、内向きで不安定な(国家的)人格形成を促しかねないので、将来のリーダーには是非とも危機管理意識の鋭い人物になってもらいたいと強く強く希望する毎日です。
前橋さんにもたくさんシールをはがして(逮捕されない程度に)反骨精神をオーストラリアで発揮して頂きたく思います。
シンガポール、中国、韓国が何ですか、正直、日本のコピーでしょう。空母がどうかしましたか、赤城をはじめ空母六隻で真珠湾あたりまで米国を攻撃しに行った末裔ですよ。100年後の繁栄を考え再度の富国強兵の時代です。クリントン国務長官を輸入して、イスラエルから軍事顧問でも招聘してもらいたい。