2011/11/16 05:40 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、11月のRBA議事録から
昨日、11月1日に開催されたRBAの議事録が公開されました。 主な内容は以下の通りです。
(1) 11月1日に、政策金利を0.25%引き下げたが、理事会では「部門によっては景気の失速感が出ているが、引き続き鉱山部門の好調さを背景に、政策金利を据え置くべきである」との意見もあった。
(2) 今後、我々としては、インフレ率が上昇すれば、再び中立からやや引き締め気味の金融政策をとることになるであろう。
(3) 世界経済の失速感は増大しているが、RBAとしては、より明確な材料(例えば、更なるインフレ率の低下等)がない限り、一層の政策金利の引き下げには慎重にならざるを得ない。
これを受けて、UBSのチーフエコノミストScott Haslem氏は「今日の議事録からすれば、RBAの政策金利の引き下げは、当面はこれで打ち止めであり、12月に更なる政策金利の引き下げはないであろう。 あったとしても2012年2月になるであろう。」とコメントしています(RBAの理事会は12月に開催された後は、翌年の2月まで開催されないため)。
今回の政策金利の引き下げは、10月の最終週に発表されたインフレ率の低下を受けて、市中銀行が、RBAの政策金利の引き下げを待たずに貸出金や預金金利を引き下げ、RBAがこれに追随せざるを得なかった側面があります(市中金利が政策金利の引き下げを1%以上の織り込んだ水準で取引されていたため)。
現時点の豪のスワップマーケットの金利水準でも、12月の50bpの政策金利の引き下げを織り込み、更には1年後の1%の政策金利の引き下げまで織り込んだ水準で取引されており、金利先安観が市場を大きく支配しています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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