2010/05/20 06:07 | 昨日の出来事から | コメント(2)
スイング ジャーナル休刊に寄せて
皆さんにとって、ジャズとはどのようなものでしょうか? 私は、ミュージシャンでもなければジャズの専門家でもありませんが、ジャズとは古い付き合いです。
私の大学生時代(今から30年以上も前の事)は、神戸は元町駅の裏にある鉛筆の様にやたら縦に長い如何にも作りの悪そうな建物の2階にあったJazz in Tombo というジャズ喫茶店に入り浸りの毎日でした。当時のジャズ喫茶は、今でいうところのマンガ喫茶兼、音楽喫茶的な存在で、世間の浮かれた話についていけずに背を向けていたあの頃の私には格好の居場所でした(おかげで、いまだに世間に背を向けてたところがある?!)。
あの頃の私は、暇は山ほどありましたがお金はなく、行くところもないので、朝から店中タバコの煙で明かりがかすむ中、何時間も居座り、マンガ雑誌を読みあさっていました。
おかげで(!?)、一通りのミュージシャンやスタンダード曲も自然に覚え、その後の人生をある意味で豊かにしてくれたように思います(世の中、無駄な物は何もありません。 無駄の重用と言うではありませんか)。
ところで、そのJazz in Tombo は、風の便りによれば、阪神大震災の際に、数千枚はあった高価なレコード(CDではありませんよ)と共に瓦礫と化し、2008年に神戸に行った時に立ち寄った際にも、相変わらず更地のままでした(間口があまりに狭くて建築基準から採算に合わない?)。 こうして、僕の世間に背を向けて暮した青春もあの震災で陰も形もなく、消えてしまっていたのでした。
当時、「ジャズが趣味!」と言えば、ちょっとした自慢で、ミュージシャンの名前や曲名が言えると格好がよかったので、ジャズ喫茶で覚えた演奏者や曲名を確認する為に本屋で立ち読みしたのが、スイング ジャーナルでした(Jazz in Tomboでは、マスターが大事に自宅に保存して、店の客には見せないセコさ!)。 スイング ジャーナルには、ライブハウスの案内もありましたが、学生の僕には、高くてとても行けませんでした。
処が、そんな格好良かったジャズも時代と供に移り変わり、今やラーメン屋のカウンターやファミリー レストランのトイレのBGMで流れるまでになり、「Jazzの大衆化が進んだということは結構なことだ」と言ってしまえばそれまでですが、みんな聞き流すだけで真剣に聞いていないんです!(トイレの最中にBGMで流れているJazzを真剣に聞けるか!俺にはそれ以上に流すものがある!! はっ、 ごもっともなことで!)。
しかし、昔、煙草をくわえて背を丸め、開店前から並んで待ち、一杯のコーヒーを頼んでは、何時間もスピーカーに頭を突っ込むようにしてレコード針の重さでうなる音やパチパチとレコードのキズ音にまみれながら聞いたジョン コルトレーン、マイルス デービス、 チャーリー パーカーそしてセロニヤス モンク等など、一体、あれは何だったんだろうか、とスイング ジャーナル休刊の報に接し、暫し、遠くありし日に思いを馳せるのでした(すみません、朝から感傷的な話になってしまいました)。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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2 comments on “スイング ジャーナル休刊に寄せて”
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高校で入った音楽鑑賞クラブ・・
イモネェちゃんに包まれ・・幸せだった・・
鑑賞はクラシックのみ・・目的が違う・・気にはならかった・・
高校を出る・・
ビートルに乗り、ビートルズを聴く・・
大人だぜ・・の時代・・
ウエストサイド・ストリーには眩暈した・・初デートの所為だったか・・
だが
ジャズとは無縁だった・・「ジャズ・カントリー」・・翻訳者が遠縁で貰い読みである・・感動した・・文字として・・
生のジャズ・・聴いたのは・・
欧州を漂流中・・デンマークの若手監督と称するアンちゃんに・・連れて行かれたクラブ・・曲は忘れたが・・題名は覚えている・・
「午前三時」・・ヒラリーの参謀は・・これから・・あの殺し文句を・?・・
マドリーで人生のボスに連れられ・・石造りの古い建物の地下に・・店の看板はない・・不思議なジャズクラブ・・
黄昏の中に葉巻の煙の靄・・
そこで会ったのが・・ジャズだった・・蛙そっくりな黒人が・・蛙の曲を・・蛙のように吹いていた・・
ベン・ウェブスター・・
の偽者・・偽者にしても・・
ジャズの坩堝に・・いざよった・・にじりよってしまった・・・
ベン ウェブスター、 いいですよね〜!
あの、むせび泣くようなサックスが、、
た、た、たまりません、、、。