2011/11/10 06:05 | 昨日の出来事から | コメント(6)
「やらせ」の根源は学校教育にあり?!
先日、ブリスベン在住の同年輩の方とお話しする機会があり、「我々の小さい頃は、生徒会の議題やその結論について、事前に学校の先生によって決められていて、生徒総会なんて「やらせ」そのものでしたよねえ!」と、お互いに生まれ育った場所が違ったにも関わらず(私は関西、その人は東北)、その運営方法が同じであった事に驚いたのでした。
そういえば、私が中学の時に学年委員をした時の苦い思い出として、生徒総会の前に、先生から指示された考えをみんなの前で「あたかも自分の意見」のように言うように指示された経験があります(所謂、「やらせ発言」の指示を受けた事がありました)。 以来、私は、こんなやらせ生徒総会で「やらせ役」になるのも断ったし、やらせ総会を何食わぬ顔でやっている仲間を冷ややかに見るようになりました(はっきり言って、そういう人達を軽蔑するようになりました)。
綾小路きみまろではありませんが、あれから40年。
「やらせ生徒総会」をやって育ってきた私達が、今、社会の意思決定に大きくかかわるようになり、日本全国で様々なタウン ミーティングが行われていますが、それらは私達の中学校や高校の頃の「やらせ生徒総会」よろしく、「やらせ」が横行しています。それは、北は北海道から南は九州に至るまで、しかも何も原発に関するタウン ミーティングに限らないのです。 何故ならば、私達は、子供の頃から「総会や全体ミーティングというものは、ある程度は「そういうものである」(やらせ、あるいは出来レースである)」と、学校教育を通じで体に染みついてしまっているからではないでしょうか。
今、日本の中学校や高校で、まだ、40年前の頃と同じように、生徒総会や学級会で、先生や学校の都合に沿った「やらせ総会」や「やらせ学級会」をやっているのかどうかわかりませんが、もし、このブログを学校の先生や教育に携わる方がお読みであれば、どうか、私が子供の頃に経験したあの苦々しい「やらせ会議」を、今の子供たちに味わせないようにしていただきたいのです。
学校の先生が、原発の「やらせミーティングは駄目だ!」と子供達に教えるのなら、まず、その前に自分たちの「やらせ生徒総会」や「できレース学級会」をやめることから始めなければ何も意味がありません。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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6 comments on “「やらせ」の根源は学校教育にあり?!”
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更に・・
進化・・
今では・・独裁政権下の如・・
教師に楯突く生徒は・・容赦なく・・弾圧され・・テストの成績も・・理不尽に削られ・・教師に従順な生徒に・・点数が回され・・
大学への学校推薦も・・
点数の嵩上げも・・珍しくなく・・
大学学校推薦も・・成績の良い進学コースで
はなく・・普通科から選ばれる始末・・難関有名私大も・・フリーパス・・
いずれ
天の報いを・・文部省が受けるか・・楽観的・・希望的願望・・切ない・・・
私は神戸生まれの三田育ちで大学は前橋さんと同じであります。
中学以降は私立でしたので、やらせが少なかったと思いますが、日教組が仕切っていた小学校はやらせばっかしだったと記憶しております。
そうですか、同郷で、しかも同窓ですか?!
そうなんですよね、、、あの頃の兵庫県は、兵庫方式とかいう新しい高校入試制度を導入したり、私のいた明石市では、その後、高校受験の合格者をくじ引きで行く学校を振る分けるとんでもないことをした時代でした。
高校にいけば、日教組の先生が、自分の担当教科(政治経済)をそっちのけで、なぜか当時のカンボジア政権(ポルポト政権)を「理想の政治である!」と礼賛!?しまくって、全然、授業にならかったり、、、。
今、兵庫県の高校受験制度は、どうなったんでしょうね?
そして、明石の中学生は、自分の希望する学校に行けるようになったのでしょうか?
更には、大量虐殺政権ポルポト政権を礼賛していたあの政治経済の先生は、今、かつて自分がなさった教育に対して、どう思っていらっるのでしょうか??
教師が官僚で生徒会長が野田で副会長が前原ですから同じ構図ですね、松下政経塾も生徒会と変わらなかったんでしょう、モヤモヤしていた頭がすっきりしました。
前橋さん、コメントいただきありがとうございました。
私は外食産業に従事してますので月曜日が休みなのです。
遅くて長い返事をします。
○兵庫方式
兵庫県の県立高校への入試制度を指す。中学校での内申書を重視し評価点×定数を試験の点数に加算する制度でした。今でも制度は続いていますが内申書のウェイトは下がっているようです。私らの頃は6割が内申と言われていましたから学校や教師に媚びる生徒がいっぱいいました。
○くじ引き
高校受験の合格者をくじ引きで行く学校を振る分けるなどという話は知りませんでした。
私は私立だったので知らないし、神戸大学の寮自治会役員をしてまして多くの兵庫県立高校の卒業生から話を聞きましたが初耳です。
○カンボジア
私は前橋さんが卒業した1981年に経営学部に入学しました。ポルポト政権による虐殺が明らかになって学生の間でも話題になってました。朝日新聞の本多勝一氏の現地ルポ本を寮の先輩に借りて読みました。左翼のウソがばれた話ですね。
○授業料
私らの頃は国立の授業料はタダみたいなものでした。親の所得が低いことを証明すれば授業料は全額免除されました。かつては貧困家庭の子供も大学教育を受けることができました。ところが今は私立と国公立の負担を同じにするとか言う政策が行われています。
国立大学にも金持ちでなければ入学できなくなってきました。
戦前の日本はエリートを選抜して無償で教育を受けさせました。ところが戦後はこれを否定し結果の平等を志向するようになりました。高校入試の兵庫方式は、戦前の旧制中学を解体するものでした。その結果、兵庫県には私立の名門高校がたくさん生まれました。
いまの民主党政権の高校無償化も最大の受益者は私立高校の経営者でしょう。日本の産業競争力を劣化させる、無能な教職員を保護するものだと私は思います。
いただいたコメントはすぐに拝見させていただいたのに、公開が遅れて申し訳ございませんでした。
詳しいコメントをいただき、本当にありがとうございました。
今後とも、どうぞよろしくお願いします。
前橋 拝