2016/02/26 05:52 | 昨日の出来事から | コメント(0)
2015年第4四半期の設備投資は+0.8%
昨日、ABS(オーストラリア統計局)が発表した、2015年第4四半期の民間の設備投資は季節調整後で前期比+0.8%のAUD31.941bnでした。 事前の市場関係者の予想では-3%でしたので、予想よりいい数字となりましたが、2015年通年ベースでは、前年比16.4%の減少で、これは25年ぶりの低い水準に留まりました。
今回の数字の主な内訳としては、建築関連が前期比で1.2%減少してAUD20.401bnでした。その一方で、プラントや機械設備投資が、前期比で0.1%の増加でAUD11.540bnとなっています。
一方で、今後の設備投資計画(2015年7月~2016年6月)残高は、AUD123.956bnで、前年(2014年7月~2015年6月)対比で、17.8%減少しています。ただ、ここにきて、設備投資計画の下方修正は、2015年第3四半期対比で0.6%減とこれまでに比べて減少幅が低下しています(設備投資の減少にも歯止めがかかり始めたか)。
しかしながら、2015年第4四半期時点での2016年度((2016年7月~2017年6月)の設備投資計画は、今年度対比で19.5%減少してAUD82.572bnでした。事前の市場関係者の予想は92.5bnでしたので、予想を下回った形になっています(将来の設備投資に経営者が自信を持てない状況が続いています)。
CommSec のエコノミストSavanth Sebastian氏は「現在の設備投資計画は、崖から落ちるように急激に減少している。鉱山関連の設備投資は引き続き減少し、その他の設備投資はフラット(現状維持)である」と指摘し、「加えて世界的に金融市場の不安定さから、設備投資計画を立て辛くしている」とコメントしてします。 その一方で、RBAの金融政策については「引き続き金融緩和のバイアスがかかるものの次の政策金利引き下げの時期については随分と先のことになるであろう」と述べています。
また、この日の数字を受けて、Westpacは豪の2015年第4四半期のGDP予想をこれまでの+0.7%から+0.5%に引き下げています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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