2013/12/06 14:47 | 昨日の出来事から | コメント(2)
当世、ヘッジ ファンド事情
今週号の英誌エコノミストに、今年のヘッジ ファンドのパフォーマンスに関する記事がありましたのでご紹介したいと思います。
かつて(1980年台から1990年台)は、 ジョージ ソロスに代表される様にヘッジ ファンドが、金融市場を席巻し、時として中央銀行をも打ち負かすほどの勢いがありました。 ヘッジ ファンドの残高も2008年にはUSD215bn(約21215兆円)も積み上がりましたが、 それをピークに2009年から今年にかけてのトレンド フォロー系のヘッジ ファンドのパフォーマンスは、2010年を除いてゼロから-5%程度となり、衰退の一途を辿っています。
「どうして彼らのパフォーマンスが上がらないのか?」の問いに対して、ヘッジ ファンドの設立者達は、口をそろえて「我々は、 過去の景気指標やマーケットデータをそれこそスーパー コンピュータ並みの規模でプログラムを組んで精緻に分析しているが、最近の市場は、政治家や中央銀行の市場介入によって歪められて、かつての様なパターンで市場が機能しなくなってきている。 例えば、世界で最も優れたコンピューターを駆使しても、ECBが、明日、どのような政策を決定するか予測できない」とし、「更に悪いことに、こうした歪みが他の株式市場や商品市場に即座に波及し、市場全体が麻痺してしまうからである」と説明しています。
そして、ほとんどのトレンド フォロー系のヘッジ ファンドは、「確かに、これまでのパフォーマンスは良くなかったが、かといって、酷いものでもなかった(ゼロから-5%程度に留まっている為)。 いずれ、再びこれまでの分析に沿った市場が戻ってくる」と期待しているようです。
英誌エコノミストは「本当に、(彼らが期待するような)かつてのようなトレンド パターンが再び戻るのか? そして、現在は、ただ、そうした価格パターンが冬眠しているだけなのか? あるいは、政治家や中央銀行の影響を受けづらい市場を探すことが本当に可能なのか? 」と疑問を投げかけ、「実は、過去5年間も機能しないコンピューターのアルゴリズムというのは、それは、即ち『もう使えない!』という事を意味しているのではないか?」と揶揄しています。
確かに、私のクロコダイル通信のパフォーマンスが、もし、5年も続けてマイナスであれば、とっくのそれ以前に読者はゼロになっている筈です。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
現在有料版にはお申し込みいただけませんのでご了承ください。
当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。
2 comments on “当世、ヘッジ ファンド事情”
パードゥン にコメントする コメントをキャンセル
いただいたコメントは、チェックしたのち公開されますので、すぐには表示されません。
ご了承のうえ、ご利用ください。
中央銀行が・・
胴元・・
顔色窺わねば・・身の破滅・・
とあれば・・
コンピューターも・・水晶玉・・
今は・・算盤時代・・・(笑)
クロコダイルファンドに10万円あづけとおくと、運用益でメルマガ無料というのはどうですか(笑)
そもそも、お金あづけて運用していただいて益を折半なら、メルマガ読むより楽でいいのですが 今年は200%でしょ。 メルマガ読んでも、なかなか50%いきませんから(笑)