2013/08/27 14:53 | 昨日の出来事から | コメント(3)
現在の為替水準は何で決まる?!
今週号の英誌エコノミストに為替レートの水準を決定する要因に関する記事がありましたのでご紹介したいと思います。
まず、主要通貨G10の通貨が対米ドルに対しては、それぞれの国のインフレ率と最も相関関係が高く、相関比率は約80%となっています。 次に、その国のソブリン リスク(具体的には5年物のンクレジット デフォルトスワップのスプレッド)との相関関係が50%となっています。 それに続いて、その国の経常収支との相関関係が30%と続きます。
一方で、エマージング マーケットの通貨では、事情が少し変わってきます。 これらの通貨(ブラジル リアル、インド ルピー等)では、まずは、その国のソブリン リスクとの相関関係が最も高く、65%近くもあり、 次に高いのは、その国の経常収支で、その比率は45%となってきます。 興味深いことに、主要国G10では、非常に高い相関関係を見せたそれぞれの国もインフレ率は、エマージング市場の通貨では、その相関比率は-15%とネガティブになっています。
そして、これは両方の通貨に共通していることですが、G10通貨、エマージング市場通貨共に、その国の2年もの国債の利回りに対しては-50%とネガティブな相関関係になっており、その国の金利水準は為替水準とは逆の相関関係であることを示しています。
これらの観点から私たちの通貨「円」を見て見ますと、確かにインフレ率と、日本のソブリン リスクと、経常収支が大きな為替決定要因になっていることは感覚的にもわかります。 問題は、今度、大きく円安(あるいは円高)になる時には、これらの要因の内、どの要因が、円の為替水準に大きな変化をもたらすかです。 これが実に悩ましい問題です。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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3 comments on “現在の為替水準は何で決まる?!”
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プロの・・
腕の見せ所・・
尤も・・
グッチー・・経験則(米国と限定)役立たず・・アエラ・・先週号・・
悩んで下さい・・・(笑)
よく吟味されてるとは思いますが、これほどまでに恣意的な買いオペで金融緩和するなんて通貨は政府紙幣としか思えないし、政府がうまく単純な方法でコントロールして問題を回避しながらこれからもやって行くんだろうなあと思う、しかし公務員の平均年収が1000万円を超えてるなんてのはお手盛り行政で、どういう形で反動が返ってくるかは分からない。
ある地方公務員ですが、平均年収が1000万円なんて、与太とばすのはやめてください。
http://www.soumu.go.jp/main_content/000202584.pdf
総務省のホームページですが、ここのP12に「全地方公共団体 平均給与月額=373,923円」となっています。
5.5ヶ月分の期末・勤勉手当(ボーナス。通年で)を加味しても約655万円です。
しかもこれは基準額の話で、これに対して都道府県などは、独自の給与カットや国家公務員に準じた平均7.8%の給与カットをされているところが大半です。