2013/02/15 06:26 | 昨日の出来事から | コメント(1)
ビッグ マックから見た主要各国の為替水準
先週号の英誌エコノミストにいつもながらのビッグ マックからみた各国の為替水準(名目為替ではなく、購買力平価による実質為替)の比較に関する記事がありましたので、ご紹介したいと思います。
ここでは、2013年1月30日に市場で取引されている為替レート(名目為替)を基準に、アメリカでビッグ マック1個(USD4.37ドル)を買う為に、他の国ではどれだけのコスト(購買力平価による実質為替で計算したコスト)を計算しています。
一番、割高なのはノルウェーで、ビッグ マック1個買うのに米ドルに換算して7,84ドルもします(率にして79%もクローネは割高!)。続いて、スイス、ブラジル、カナダと続き、その次には、私の住んでいるオーストラリアがランク インして4.9ドルもします(豪ドルは対米ドルに対して12%の割高)。 また、ユーロ圏のビッグ マック1個は4.88ドルと、米ドルに対して11%程度割高になっています。 このように、現在のユーロの水準は、かつてのユーロの割安感は完全になくなり、寧ろ、ユーロ高になってきています。 そこで以前のようなユーロ安による輸出増加は期待できないとEU首脳は苛立ちをあらわにしています。
さて、その一方で、2012年11月のアベノミクス登場以来、10円以上も名目為替で円安になった私たちの通貨円は、アメリカのビッグ マック1個4.37ドルに対して日本では3.51ドルとなり、率にして19%も割安となっています(アメリカではインフレなっている一方で、日本では引き続きデフレですので実質為替は名目為替以上の円安)。
これまでの経験則によれば、実質為替が20%以上も円安になった後は、円が買われて円高になることが多かったのですが、この観点からしても、今後、円が買い戻されるのか、あるいは今後のアベノミクスによって更なる円安を推し進めることが出来るのか、本当の意味での正念場はこれからとなりそうです。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
現在有料版にはお申し込みいただけませんのでご了承ください。
当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。
One comment on “ビッグ マックから見た主要各国の為替水準”
st にコメントする コメントをキャンセル
いただいたコメントは、チェックしたのち公開されますので、すぐには表示されません。
ご了承のうえ、ご利用ください。
これも指数に入るんでしょうか、物価と為替を見るのにはうってつけです、スーパーなんかでの実感は「安いなあ」と思いますね、品質も良くなっているし、大変な企業努力だと感心します、スーパーの形態はアメリカからの輸入でしょう、これに限らずほとんどの企業はアメリカを見習っているように思う、そして日本は上手くやっている、日本の保守の言う「アイデンテティー」って日本の進歩発展を阻んでいるとしか思えない、温故知新とか歴史から学べとか古典を読めとか日本の保守は言うがそんな物で未来が創造して行けるとは思わない、趣味としてなら認めるが、日本の保守のまやかしからもっともっと解放され自由に伸び伸びと暮らして行くべきだ。